177.地下の遺跡
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
俺が地下へと潜ると、そこには真っ黒な土。
ではなく、広いスペースが待っていた。
「何なんだ、ここ?」
俺が呟くと、
『ピピー。音声認識。精神系生命体の生命反応を確認致しました。初めまして。こちら波長護衛システム、地下基地がP-VDです』
急に声がした。
周りを見回すが、人の気配はしない。
魂もないな。
「空耳か?」
そんなことはないとわかりながらも、そう呟く。
『不正解です。私はきちんと話しております』
知ってた。
知ってたけど、認めたくなかったんだ。
これ、アレだろ?
ここが古代遺跡とか言うパターンだろ?
ラノベにありがちだよな。
いや、流石にありがちすぎてあり得ないか?
まあ、質問してみるか。
「なあ、ここがかなり前にできた古代文明の遺跡で、現在の文明よりかなり進んだ文明の産物、みたいなことは言わないよな?」
『………なぜそこまで正確なことが分かるのか、私には理解できません。現在の文明より発展した文明であると判断しておりましたが、認識を変える必要がありそうですね』
……どうやら俺の予想通りだったらしい。
つまらないな。
どうせなら、未来からやってきましたとか言う、ちょっとひねったことをいって欲しかった。
「別に認識を変える必要は無いと思うぞ。俺は。この世界の住人じゃないし」
悪魔の世界で生まれたからな。
『異世界からの転移者だと認識修正しました。是非参考にしたいので、異世界の技術を伝えて頂きたい』
面倒なことを行ってきやがった。
俺の役割は、この国から戦争の情報を集めることだぞ。
コイツを相手にしている時間はあまりない。
俺としてはすぐにでも出て行きたいんだが、
「条件付きでなら教えてやろう」:
好奇心が抑えられなかった!
レーナ、すまない!
コイツから得た技術とか、レーナにも伝えてやるから許してくれぇ!!