174.見つからなければ大丈夫
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
「な!バレるの速すぎでは!?」
俺は慌てる。
だが、反省点やらを考える余裕もない。
俺を発見した侵略者が、全速力で柄俺まで飛んできているのだ。
まだ、侵略者に発見された様子はない。
ならば、
俺は逃げる!
「っ!?ま、待てぇぇ!!!」
侵略者は急いで追いかけてくる。
作戦としては成功だ。
コイツにはバレたが、他のもにバレなければ良いんだからな。
前提条件として、コイツを殺すというのが必要になるが。
さて、そろそろ雲の上まで行けるぞ。
この辺りで戦うとするか。
俺は、下を向き、
「ん!やっと戦う気になったか!」
叫ぶ侵略者に対して、
「がああぁぁぁぁ!!!!」
吠えておいた。
「ふぇ!?………ぐぅ」
相手は、一瞬にして眠りに落ちる。
俺は落ちていきそうなそいつの腕を掴み、魔眼を使う。
俺の魔眼も、かなり強化されているな。
少し前までなら1時間は掛かりそうな魂の置き差だが、今回は3分もかからず吸い上げることができた。
俺は出てきた魂をパクッと食べて、死体から金属類を抜き取る。
そして、抜け殻となったそいつを、適当に放り投げておく。
どこに落ちるだろうか?
俺は落ちていく死体から意識をそらし、下の国へと意識を戻す。
翼を広げ、急降下。
魂の反応はないから、追っ手はないようだな。
ざわざわ。
俺が地上へ戻ると、地上はかなり混乱していた。
急に人が飛んだからな。
驚くのは良いんだけど、ちょっとマズいことになって居るぞ。
数人が混乱に乗じて火をつけたらしい。
家と、人に。
……なぜ人にも火をつけたんだ!?