173.潜入依頼
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
「おらぁ!もっと走れぇ!!」
「「「ひぃぃぃぃ!!!!」」」
色々と試して兵士たちの限界を知った結果、俺は鬼教官として恐れられるようになった。
もちろん、それだけではない。
結果はちゃんと出しているぞ。
兵士たちはかなり強くなっているし、1人で一般人3人までなら相手をできるはずだ。
恐れられながらも、シッカリと強くしていた、ある日のこと、
「リベン、急ぎのお仕事を頼まれてくれないかしら?」
レーナが焦った表情で、そう頼んできた。
俺はそこそこレーナとの縁もできていたし、報酬を貰うことを条件に仕事を受けた。
ついでに、兵士たちを鍛えた分の報酬も貰ったぞ。
これだけあれば、シャバス(最初の部下)たちも満足するだろう。
「それじゃあ、頼んだわよ」
不安そうな顔で言うレーナ。
「分かっている。できるだけ素速く終わらせよう」
俺は、そんなレーナを落ち着かせるように言い、飛び立つ。
今回の仕事だが、聖域と戦争中の国に関わることだった。
攻撃に参加しろとかだったらやらなかったが、俺でも受け入れられる仕事内容だったので、受け入れた。
その仕事内容は、敵の偵察。
どうやら、敵に大規模な攻撃をしようとする動きが見られるらしい。
それを俺に探って欲しいというのだ。
攻撃に直接的に関わるわけではないし、俺は受け入れた。
ただ、条件として、敵の数名を殺しても良いと言うことになった。
戦争に加担する気は無いが、侵略者を殺しておきたいからな。
弱そうな侵略者がいれば、襲っておこう。
「荒れてるな」
これが、隣国を見た俺の、最初の感想だった。
あちこちから悲鳴が起こり、国の中はゴミだらけ。
辺りに死体やら、けが人やら、物乞いやらが転がっている。
転がっているというのは、言葉通りで、飢餓によるモノなのか、暴力を受けた影響なのかは分からない。
「ん。やはり居るか」
俺はそんな中に、豪華な服を着たモノが通るのを見つけた。
そいつは魂がとても大きい。
侵略者だな。
俺でも倒せないことはないだろうが、目撃者も多いし、少し考えながら攻撃しなければ行けなさそうだな。
と、思っていたのだが、
「何者だぁ!」
速攻で見つかった。




