172.聖域の効果
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
「レーナ。少し良いか?」
俺はレーナに声をかける。
「いいわよ。何か用かしら?」
レーナも許可をくれたので、俺は早速本題に入る。
「聖域内だと、どんな強化をされるんだ?」
コレを知っておかなければ、訓練の強さを決められない。
聖域内で体力面の強化されるのは分かった。
だが、きっと効果はそれだけでは無いはずだ。
もしかしたら、筋肉の付きやすさがあがったりとかするかも知れないし、筋力も増加しているかも知れないし。
色々可能性は考えられる。
でも、わざわざ考える必要は無いんだよな。
だって、知ってるヤツが近くに居るんだから。
「聖域内の強化は、数が多すぎて答えられないわ。聖域内に人が居れば居るほど、強化の数が増えていくからね」
レーナはそう言って肩をすくめる。
聖域では、それぞれが聖域内に居るだけで、聖域内に何かしらの効果を現すらしい。
俺の場合では、俺聖域内に居ると、聖域内の生物の、レベルアップがしやすくなるそうだ。
この世界ってレベルとかあったんだ。
というのにも驚いたが、まあ、俺が言いたかったのは、
聖域内に居る生物の分だけ、強化の数がある。
ということだ。
そんなのを全部教えられるわけ無いよな。
俺も見通しが甘かったようだ。
だが、そうなると訓練のことが解決できないな。
仕方ない。
これから教えながら、限界とかを見ていくこととしようか。
悪いが、兵士たちには実験に付き合って貰うことにしよう。
「それじゃあ、俺はまた鍛えに行く。邪魔して悪かったな」
俺はレーナに礼を言って、翼を広げる。
「いいわ。また何かあったら訊きに来て」
レーナに見送られながら、俺は訓練場所へと向かう。
それから3日後。
「はぁはぁはぁ」
「い、息が」
俺は兵士たちを追い詰めることに成功した。
実験成功だな。
兵士たちとレーナに感謝しよう。




