171.教育
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
「もっと手の角度を正確に!」
「「「はいっ!」」」
「魔力に集中しろ!満遍なく手を魔力で覆うんだ!」
「「「はいっ!」」」
俺が声をかけると、人間とモンスターがそろって気合いを出す。
現在は、レーナに頼まれたとおり、兵士たちの訓練中だ。
地下の奴らの戦い方とかを教えてみている。
もちろん、ソンチョウからは許可を貰ったぞ。
ついでに、避難者の何人かが、手伝いとして参加してくれた。
俺の考えた使い方とは認識が少し違うようで、たまに俺の教え方を興味深そうにしているときがある。
まあ、どっちが有効かは分からないが、向こうはその辺りを正すつもりはないらしい。
「それじゃあ、今度は体力訓練だ。国境を1周走ってこい!」
「「「はいっ!」」」
元気よく返事をして走りに行く兵士たち。
俺はそれを、飛んで追いかける。
この兵士たちの強化は順調だ。
避難者たちの技だけでなく、簡単な魔法を教えてみたのだが、すぐに使えるようになった。
うらましいな。
教えた俺は、魔法を未だに使えないって言うのに。
もっと、魔力を操作できるように練習しなければ。
「うおぉぉぉ!!!!」
なぜか兵士の一部は、走りながら叫んでいる。
バカなのだろうか?
走りながら叫んだりすれば、余計に体力が無くなるだけだと思うのだが。
国境周辺を1周する体力が残らないのでは?
とは、思ったモノの、
「お、終わったぁぁぁ!!!」
「ふぅぅぅぅ!!!!」
普通に1周し終わった。
あれだけ叫んでも体力が持つのは凄いな。
以外と、こいつらは体力があるのか?
「な、なんか、体力が上がってる気がする」
「確かにな」
避難者たちの一部が、そう話していた。
体力が上がっている。
……もしかして、聖域内の効果か?