162.戦いの末
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
「くぅぅぅぅ!こんなとこ、ろで」
必死に歯を食いしばって眠気に耐える敵。
数回叫んでいるのだが、敵はなかなか寝てくれない。
ましてや、叫ぶのに合わせて攻撃してくるのだから本当に厄介だ。
だが、成果も出ている。
敵の魔力はかなり枯渇しており、放ってくる魔法もかなり弱弱しいものばかりになっていた。
途中では、弾幕のようなものを張るくらいできたのだが、今は1発ずつしか撃ってこない。
勝利まであと少しだな。
とは、思うのだが、ここまで来るまでにかなり時間がかかっている。
何度かほかの侵入者が入ってきたりして、本当に面倒だった。
連携されたときは、死ぬかと思ったほどだ。
まあ、そういう奴も今では抜け殻へと変わっているんだがな。
100人以上殺せたはずだし、また天の極意くらいは、教えてもらえるんじゃないだろうか?
これが終わったらレオのところに行こう。
すぐにでも力が欲しい。
1人倒すのにここまで時間をかけるなんて、ありえないからな。
そろそろこいつと戦い始めてから、1日経つんじゃないか?
「やっほぉ。リベン。大丈夫ぅ?}」
何とも緊張感のない声が聞こえた。
「っ!?レオ!?」
驚く声。
敵はレオの事を知っているようだな。
レオは有名な奴なのか。
まあ、侵略者を殺しまわってるみたいだし、有名なのは当然だよな。
「ということは、貴様!レオの手先か!」
敵の俺を見る視線が少し変わる。
さっきまでは敵意のこもった視線が出たのだが、今は少し焦りを感じる。
恐怖も感じ取れるな。
レオって、恐れられてるのか?
「…うん。下の上くらいの強さがあるよ。もう少し時間があったら2流くらいの強さになってたかもね」
レオはそう言ってうなずく。
やはり、この敵は強いヤツだったか。
俺の予想通り、3流の中ではかなり強い方。
もし会うのが数日遅かったら、俺は負けていたかもな。
「うぐっ!」
苦しそうな声を上げ、ついに敵は動かなくなった。
「さよならだ」
俺は口を開き、