153.森を抜けよう
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
「それじゃあ、そっちも引き続きよろしくね」
「ああ。来て貰って悪かったな」
俺たちはそれぞれ、別れの言葉を口にして別れる。
それから俺は町で情報収集をして、待ち合わせ通りにソンチョウたちと合流した。
ん?
服がかなり豪華になっている気が。
「悪魔殿。いただいた指輪のおかげで、ここまでの暮らしができました。誠に感謝致します」
そう言って、ソンチョウが頭を下げる。
それにつられるような形で避難者達が次々と頭を下げてきた。
なんだ?
あの指輪、そんなに高い物だったのか?
うぅ~ん。
俺にはそうは見えなかったが。
俺が庶民過ぎて、高い物の価値が分からないのかも。
「そうか。まあ、お前たちが楽しめたならそれでいい」
まあ、俺が欲しいものを、金で買えるとも思えないしな。
有意義に使えるヤツに渡して、間違いは無いだろう。
「それじゃあ、今日は危険な道を通ることになる。心してついてこい」
「「「「はい!!」」」」
今日は一段と、返事に気合いが入ってるな。
俺たちは静かに森を進んでいく。
「うわっ!」
「あぁ!あそこにモンスターが!」
「くるぞ!気をつけるのじゃ!!」
避難者達大混乱。
俺も襲ってくるモンスター達に対応しなきゃいけないから、色々と面倒だ。
まあ、対応できてるだけ良いだろう。
『……全員、抜けたな?」
「はい。欠員はございません」
俺はその言葉を聞き、手を天に突き上げる。
「よし!終わったぁぁぁぁ!!!」
最大の難所をクリアしたぞ。
まあ、まだ難所はあるからな。
警戒して進んでいこう。
「目的地まで、後1つ町を経由すれば行けるぞ!」
「「「「いえぇぇい!!!!」」」」
避難者達から歓声が上がる。