150.今しかない
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
「あなたたち、お客さんよ」
…その声とともに、数人の足音が近づいてくる。
ヤバい!
ヤバいぞ!
俺がいることがバレてしまったようだ。
逃げるべきだろうか?
レオにも連絡してあるし、俺がいなくても対応できるはずだが。
……って、あれ?魂が変な風に動いてる。
「ふふふっ!あなたは完全に包囲されているわ。観念して死になさい!!」
幼い声が俺が死ねと告げる。
俺はもう包囲されていた。
通常の人間であれば、逃げることもできないだろう。
まあ、俺の場合は地面に潜ったり、空に飛び上がったりすれば良いんだが。
しかし、随分と早く包囲されてしまったな。
動きが速すぎる。
逃げても敵にすぐに追いつかれる可能性もあるな。
ならば、ここで迎え撃つしかないか。
「あら?何もしてこないなんて、死をもう認めたのかしら。じゃあ、私が安らかに眠らせてあげるわね」
そう言って、大きな魂が1つ近づいて来る。
くそ。
2人同時じゃないと、俺は勝てないぞ。
1人仕留めても、もう1人に対応されたら俺が負ける。
と、思ったら、
「あんたは、こないだ倒れたばかり何だから、引っ込んでな!」
もう1人の侵略者が、こちらに近づいてきていた侵略者を止める。
今しかないな。
ここで攻めるしかない。
やるぞ!
俺は飛び出す。
そして、魔眼発動!
今回は2つの魔眼だ。
「な、何だこれは!?」
「体が!」
俺の視界に入った敵は地面に膝をついた。
「魔法も使えなくなってる!」
「くそっ!貴様、何者だ!?」