145.普通
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もよろしくお願いします。
「ていっ!」
気合いの入った声とともに、避難者たちの手が突き出される。
「ぐはっ!」
その張り手を食らった盗賊が吹き飛んだ。
ふむ。
面白い技術を使ってるな。
俺の感覚が正しければ、手が当たる瞬間に魔力が放たれたぞ。
俺でもマネできるだろうか?
後で練習してみよう。
肉弾戦がさらに強くなるぞ。
「くそぉ!」
盗賊が避難者に斬りかかった。
「うわぁ!?」
これは避けられずに、普通に斬られたな。
さっき吹き飛ばされた盗賊も、回復魔法で全快して居るみたいだし、少しこちらが不利かも知れないな。
俺も動くか。
と、思ったのだが、
「ふぅぅぅ!!!」
斬られた傷がみるみるうちに回復した。
回復魔法とは違うようだが、便利そうだな。
これは、奴らから学ぶことは多そうだな。
攻撃時のインパクトとともにシッカリ学ばせて貰おう。
「はぁ!」
「だぁ!!!」
「でい!」
戦いは、20分近く続いた。
そして、それに俺は飽きてきた。
なんとなく避難者たちの技術は分かったので、もうそろそろ観察は終わらせても良いだろう。
1人くらい減らせば、数で押せるか?
「っ!?うわぁぁ!!???」
地面に潜り、1人の盗賊の足を刺す。
それによって倒れた盗賊に魔力吸収の魔眼を使い、魂ごとパクリ。
うん。
普通だな。
マズいわけではないが、絶対にもう1度食べたいと言うほどでもない。
まあ、死体よりは美味しいと思うが。




