136.ビックリ
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
「なるほど。じゃあ、望み通りソンチョウと会わせてやる。付いてこい」
見回りの男が正気に戻ってこういった。
やっとソンチョウと話せるのか。
ここまで長かった。
……長かったような気がしたが、少女たちと出会ってから1日も経ってないんだよな。
そうなのだ。
実は、少女とあった日の間に暗殺計画を聞き、王の会議を盗み聞きし、ソンチョウと話すのだ。
今日は、とても濃い1日だったな。
「おい。速くしろ」
見回りの男が俺を急かす。
「ああ。分かってる。あっ!その前に言っておきたいんだが、俺が消えても気にするなよ。きちんとツイって言ってるから」」
「ん?ああ。分かった」
俺は姿が消えても気にするなと釘を刺しておく。
見つからないように、壁に埋もれて移動するつもりだからな。
どこに行った!?
と騒がれても困る。
見回りの男が歩き出す。
俺は、壁に入って、その魂について行く。
ん!
目の前に魂が幾つか。
部屋がありそうだな。
避けていこう。
俺がそんなことをしながら移動していると、
「本当に姿が見えないな。どうなってるんだ?」
と、見回りの男が独り言を呟いた。
壁に居ると分かったら、驚くだろうなぁ。
……あっ!そうだ!
ちょっとイタズラをしてやろう。
「本当に付いてきてるんだろうか?」
そう言って不安そうにしている男の足下に移動し、
「ちゃんと居るぞ」
「うおぁ!?」
男が飛び跳ねた。
今のはなかなか面白かったぞ。
たまにはイタズラも良い物だな。
まあ、悪魔だからな。
イタズラくらい許されるだろう。




