133.バカ王
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
王がだだをこねて話を聞かなくなったので、いったん会議は中断された。
俺は、数人で集まって話し合ってるところに聞き耳を立てる事にする。
レッツ、盗み聞き!
「王には困ったモノだな」
それな。
というヤツだ。
「仕方ないだろう。王はまだ子供。仕事をされているだけでも十分立派というモノだ」
へ?
どういう事だ?
王が子供?
そういえば、声が少し幼いような気もしたが。
でも、しゃべり方はじじいだったぞ。
「先代がもう少し生きていただけたら、王も、もう少し教育が間に合ったのだがな」
「そうだな。先代様が逝ってしまわれたのは、悔やまれる」
先代は優秀だったのか?
いや、今のヤツを考えると、今よりマシという程度の可能性が高いな。
それでも、今よりはやりようがあったと言うことだ。
しかし、子供、なぁ?
顔を見に行ってみるか?
「それで、明日の護衛は結局どうされます?」
誰かが会議の内容をもう1度出してきた。
それは俺も気になっていたんだ。
襲撃が成功するかがそれ次第で決まるからな。
俺はまだ、成功した方が良いのか失敗した方が良いのか分かっていないが。
どちらにしても、俺が倒せるかどうかも把握しておかないと行けないからな。
「私としては護衛は多めの方が良いと思うのですが、確かに、公爵様の言うことも理解できるんですよね」
コイツは、護衛は多めが良い派だな。
「ふむ。私も伯爵の意見は分かるのだが、やはり、今の状態を崩すわけにはいかんからな」
こっちは、護衛少なめ派だな。
「ただ、今回の視察を失敗するわけには逝きませんからね。奴らの心をおるには幼い王が行くのが大事ですから」
心をおる?
気になる言葉が出てきたな。
そう言えば、こいつらの視察の目的が分かってなかったな。
「幼き王が奴らより高いところに居ることを示し、奴らの意味の無いプライドをおる。でしたかな?}」
誰かがそんなことを言った。
プライドを折る、か。
こいつらの話をまとめると、今回の視察の目的は、奴隷として扱われている少女たちなどに幼き王を見せつけ、プライドをへし折る。
というのが目的、ということだな。
少し、俺の考えていた作戦に変更が必要そうだ。