132.王の動向
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
さて、王が地下に来て、ついでに襲撃されることが分かった。
それなら、今必要な情報は何だろうか?
俺の考えでは、地下の奴らの対応と、王の護衛内容や訪問時刻だと思う。
ということで、
「王よ。明日の訪問は、もう少し護衛を増やすべきです」
「いや!地下のことを知るに人間を増やしてはマズい。機密事項なのだぞ!」
俺の聞き耳を立てている場所では、激しい口論が興っていた。
俺が来たのは、王の居る場所。
城。とまでは言えないが、かなり豪華な建物だ。
そこでは、明日の訪問について話し合われていた。
重役らしきモノたちが王の前で口論を行い、王はそれを黙って見ている。
結構この王、王としての才能があるんじゃないか?
ここで黙ってるヤツは才能のあるヤツくらいだろ。
「王よ!王はどう思われますか!?」
1人の重役が王に意見を求めた。
よくやった重役!
王がしゃべるぞ!
聞き逃さないようにしなければ!!
「わ、わしは死にたくないんじゃ!」
「………」
王の台詞によって、沈黙が続く。
完全に俺が読み間違えたな。
バカだったようだ。
いや、もしかしたら臆病なだけかもな。
頭は悪くない可能性も、
「わし、いつも言ってるじゃろ!わしは死にたくないから兵士全員で警護しろって!」
ば、
ば、
バカだったぁぁ!!!!!
こんな奴がトップなのかよぉぉ!
ついでに、才能がある。都会って聞いたこの俺もバカだったぁ!!
「というか、視察とかしたくないんじゃ!美女が居るなら連れてこい!」
やめろぉぉ!!!
俺の、俺の信用を失うような発言をするのをやめるんだぁ!!
くそぉ!
過去の俺のばかぁ!
うかつな事を考えるからこんな事に。
「王よ!落ち着いてくだされぇ!」
「いやじゃ!行きたくないんじゃぁぁ!!」




