128.選別
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
俺は村長から離れ、少女たちの所に戻る。
その間に、誰と接触するかを考えていた。
候補は2人。
まず、見回りの男。
色々と知ってそうな様子はある。
が、俺を見たときにどんな反応をするかが分からないから、少し怖い。
もう1人は、ソンチョウ。
こちらは老人で、見回りの男よりも昔のことを知っていそうだ。
戦うにしてもそこまでの脅威ではないだろうし、俺の中ではこちらの優先度を高くしたい。
「あ、悪魔!」
考え事をしながら進んでいくと、いつの間にか少女たちの所まで戻ってきていた。
「やあ。元気だったか?」
社交辞令的に訊いておく。
さっきあったばかりだから、大して変わらないのは分かっているが。
それでも、見回りの男と何かあるかも知れないし、一応は確認しておかないとな。
今日の食事を抜かれるらしいし、それもどうにかしてやらないと。
「元気だよ。でも。。」
少女の1人が視線を落とす。
何かあったのか?
俺は気になってもう1人の方を見る。
すると、そちらが教えてくれた。
「実は、遠くから悲鳴が聞こえて。あれは、私たちと同じ子供の悲鳴だった」
子供の悲鳴か。
俺には聞こえなかったな。
何かミスをして罰を受けた可能性があるか?
それなら、そいつも、ここに嫌気がさしているのでは?
ちょっとそいつと接触を図るのも良いかもしれない。
まあ。いまはいいだろう。
先に重要人物との接触だ
「少し良いか。頼みたいことがアル」
俺は少女たちにコソコソと耳打ちする。
「「いいよぉ!」」
あっさりOKされた。
かなりなついてくれたな。
俺としては大助かりだ。
まあ、いくら懐いてくれても、失敗されたら困るんだけど。
今、気にする必要はないか。
「それじゃあ、頼んだぞ」




