124.仕事
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もよろしくお願いします。
「ちゃんと働いているか?」
男の声が聞こえる。
さっき聞いたのと同じ声だな。
定期的に見回りをしているのか。
俺は頭の中で、この男を見回りと記憶しておく。
「は、はひ!」
1人の少女が肯定の言葉を発した。
少女たちは完全服従しているわけではなさそうだな。
嘘をつけるのか。
これは良いな。
連れて行ける可能性がある。
「なら良いんだが」
男はそう言って去って行った。
かなり遠くに離れたので、俺はもう1度顔を出す。
2人はこちらを見て笑顔になった。
どうしたのだろうか?
あまり俺になついてた気がしなかったのだが。
「大丈夫か?」
俺は社交辞令的に訊いておく。
「うん!またお話聞かせて」
少女がそう言って俺の前ではしゃいだ。
「悪魔さん?の話は面白い」
そう言って、もう1人の少女も頷いている。
話が面白かったのか。
もしかしたら、空想の物語だと思ってたのかも知れない。
まあ、それでも知識を与えるのは間違いじゃないはずだ。
「まあ、話はちょっと待ってくれ。質問して良いか?」
俺はそう言って2人を見る。
「「何?」」
2人は首をかしげた。
「君たちの仕事って、何なんだ?」
気になったんだよな。
俺が聞きたいことは、さっきの男が言っていたことだ。
働いているか?
と聞いていた。
つまり、この子たちは働かされてるわけだよな。
この部屋に少女が2人と考えると、そこまで難しい作業では無いと思うが。