115.仕事へGO
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
もお願いします。
「それじゃあ、頼むわね」
レーナはそう言って、俺に何かを差し出してきた。
「ああ。任せておけ」
俺はレーナの言葉に応えて、差し出されたモノを受け取る。
それは、小さな金属片だった。
金属と言えば、報酬に求めたモノではあるが。
まさか、前払いというヤツか?
「一応渡しておくわね。ちゃんと仕事してくれたらそれの100倍はあげるわ」
「了解。期待している」
俺はそう言って仮面を外し、仮面とか尾の間に挟んで入れた。
なぜだろうか?
俺を見てレーナが固まっている。
口も半開きになってるし、大丈夫か?
「、、い、イケメン、だった」
よく分からないことを言っている。
俺は唖然としているレーナを置いて、出発した。
さて、作戦通りに行くと良いんだが。
俺はそう思いながら最初の目的地を目指す。
いくら正確な地図があるからと言って、俺が正確に動くことは不可能だ。
だから、近くの国やらを経由しながら最終的な目的地まで行くことになっている。
まず向かうのは、1番近くの国。国名は覚えていない。
「ん。村があるし、間違ってなさそうだな」
人が群がる場所を見つけて、俺は自分の飛んでいる方向が正しいと判断した。
リベンは、レーナに聞いたことを思い出しながら進んでいく。
すると、聞いていたとおり、広い森が目に入った。
リベンは順調に進んでいることに安心しつつ、さらに速度を上げようとしたところで、
「キャアァァァァァ!!!」
甲高い悲鳴が聞こえた。
思わずリベンは悲鳴の主を探してしまう。
リベンが森の方に目を向けると、簡単にその悲鳴の主を見つけることができた。
緑色の森の中で、金や銀に輝く大きなモノがあれば目にとまるのは当然である。
輝く大きなモノ。
それは馬車だった。
そして、その周りには黒い装束に身をまとった男たちがいる。
盗賊だと思われた。
「いやぁぁ!!??」
そして、悲鳴を上げているのは、豪華な服を着た少女。
ザ・貴族といった感じ。




