103.極意
平行執筆中作品。
悪役令嬢になるはずだった闇の女王 ~悪役令嬢に転生したから、闇の組織を作っとく~
「僕はいくつもの世界を渡ってきたわけだけど、多くの世界の技術は他の世界で使用することが困難だった」
レオはそう言って、魔法陣を生み出す。
ボォォンッ!
だが、すぐにその魔法陣は爆発してしまった。
まるで、俺が魔法を使おうとしたときのように。
これが、他の世界で使えない技術か。
「その中で、他の世界でも使え、通用した技術は3だけあった」
3つか。
少ないな。
「そういった技術のことを、僕は極意と呼んでる。これから教える天の極意は、その極意の1つだよ」
俺に他の世界でも通用する技術を教えてくれる訳か。
「他の極意はどんなモノがあるんだ?」
俺は天の極意以外についても尋ねる。
すると、レオは片手を上に上げた。
そして、炎を生み出す。
よく見ると、3種類あるように見えるな。
「これが3つの極意で生み出した炎。天の極意、地の極意、人の極意の3種類だよ」
そう言って、レオは炎をぐるぐると回した。
「強さで言えば、人、天、地の順番だね」
ということは、俺に教えてくれるという天の極意は2番目に強いのか。
「で、この3つを教える基準なんだけど、倒した人数にしようと思うんだよね。100人未満だったら人。100人以上10000人未満だったら天。それ以上だったら地にしようと思うんだけど、いいかな?」
「ああ。構わない」
5人ずつではなく、人数に応じて教える技術の強さを変えることにしたのか。
「因みに、最低でも5人は殺してきてね。5人殺すごととに、それぞれの極意の中での強さも強くしていくから」
「了解」
5人ずつと考えたのをムダにしたくなかったんだな。
「それと、地の場合は、1回だけ分割にしても良いよ。地の極意の強い技とか、使う機会がないから」
そう言って、レオは微妙な表情をした。
確かに、あまりにも強すぎると使う機会ないよな。
核爆弾と同じだな。
使っても後処理とか色々問題が起こるって事だ。
あと、威力も問題だよな。
「それじゃあ、教えるね。今回は105人分だから、天の極意の弱い方の技だね。まずは、僕が手本を見せるから見てて」
そう言って、レオは剣を構えた。
そして、振り抜く。
すると、
「か、体が」
俺の体が動かなくなった。