もし桃太郎が浦島太郎だったら
浦島太郎「あ、亀がいじめられてる。やめろー!」
いじめっこ「うわー、逃げろー。」
亀「ありがとうございます。じゃあそういうわけで、あなたにお願いがあるのですが。」
浦島太郎「じゃあそういうわけで?え、何?」
亀「鬼ヶ島の鬼を退治して欲しいのです。」
浦島太郎「!?え?なんで?俺、君助けたんだよ?お礼とかじゃなくて?なんで鬼退治に飛躍するの?」
亀「まあそれで、ルールがありまして、鬼ヶ島にいくまでに犬と猿とキジを仲間にして下さい。」
浦島太郎「いや人の話聞けよ。」
亀「浦島さん!まず犬を仲間にして下さい!」
浦島太郎「ええ・・なんなんだよこれ・・犬?犬って野良犬とかかなぁ。でも野良犬って実際あんま見たことないし・・・」
しばし野良犬を探す浦島。しかし今日日野良犬なんてそうそう見つからない。
「いねえよ犬。野良犬想像以上にいねえよ。あ、あそこにペットショップあるな・・・・」
開始早々禁じ手に手を出す浦島。浦島感も桃太郎感も完全無視のゆとり野郎である。
亀「浦島さん、その犬なんすか?」
浦島「え?いや、チワワだけど。」
亀「チワワ?いやいや、浦島太郎がチワワ連れてんすよ?桃太郎感ゼロじゃないすか!」
浦島「うるせーよ!桃太郎感ってなんだよ!俺桃太郎じゃねーから浦島だから!だいたいなんだよこれ?なんで俺が桃太郎やってんの?」
そういう企画だからに決まってんだろ。そんな思いを胸に亀は浦島と猿を探すことにした。
浦島「もしもし?日光猿軍団さんですか?そちらのお猿さんなんですけどレンタルとかは・・・あ、無理ですよね、すいません・・・もしもし?上野動物園さんですか?そちらかのお猿さんなんですけどレンタルとか・・・・あ、すいません・・・。・・・・・ああー!!猿なんか簡単に仲間になんねーよ!!ちくしょう・・・亀、あのさ、金貸してくんない・・・?」
亀「・・・・。」
普通に考えて亀が現金を持っているわけがなく、仕方なくアコムへ。だがしかし審査がなかなか通らず歌舞伎町のあやしいビルへ向かった浦島。
浦島「えー、さきほどカスカスファイナンスさんから100万円ほどお貸しいただきまして、近くのペットショップで猿を購入しました。大変可愛らしい猿でね・・・えー、まあー、これで猿を仲間にしました。じゃあね、次はキジということでね・・・。」
亀「はい、頑張って下さい!」
浦島「キジってペットショップに売ってんのかな・・・?「キジ ペット」で検索してみよう。・・・・ん?現在キジは鳥獣保護法により、ペットとして飼うことはできません・・・。ヤバイな、詰んだなこれ。」
亀「詰んでないですよ!」
浦島「え?」
亀は浦島にフリスビーの様なものを投げた。
浦島「うわっ、あぶねーじゃねーか!・・・なんだこれ?これは・・・ピザ生地じゃねーか!!」
亀「誰も鳥のキジとは言ってませんよ!キジがいないなら生地にすればいいじゃない!!」
浦島「ええぇ・・・。そんなのありかよ・・・」
亀「さあこれで仲間がそろいました!早速鬼退治に向かって下さい!!今日21時からのフェリー、横浜発鬼ヶ島行き最終便に乗って下さい!!チケットも押さえました!!」
一同は鬼ヶ島に向かった。だが、そこで不足の事態が起きてしまうことに!!!
浦島「はあ、やっとついたフェリー乗り場。ん?あれ?フェリー乗り場ここのはずだけどな、看板が出てない・・・。ん?なんだ・・なんか書いてあるな。」
「鬼ヶ島移転につき、昨日より鬼ヶ島行きのフェリーの運行は終了いたしました。本日より鬼ヶ島はソロモン諸島に移転いたしました。皆さまのご愛顧誠にありがとうございます。」
浦島「ええー!?移転?何それ?聞いてない、聞いてない。ソロモン諸島?どこ?外国?どうやって行くの?」
亀「飛行機。」
浦島「飛行機?え、飛行機ってペットいける・・・?」
亀「無理です。」
浦島「・・・。」
亀「・・・ちょっと今回はお蔵入りですね。」
浦島「え?何?お蔵入りって」
亀「まあ、ともかくこれ以上何もできないので、じゃあ、お疲れ様でした・・・。」
浦島「え、・・・ちょっと待・・・え・・・何これ・・・何だったんだよ・・・・。」