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第一回 目指せ、ラジオのヒーローを! 前編

本作品は二人のキャラクターが、漫画ネタやオタクネタ、さらに時事ネタなど多様なネタを絡めながら、ぐだぐだと進行していく、ワンツーマンのラジオ形式ギャグ小説です。

コアなネタも多数含みますので、?となることも多いと思いますが、何卒よろしく。

〜ON AIR〜


近衛 「あなたの ○○○(ピーッ)を直撃する! ビンビンラジオ放送局!」

遠野 「ちょ、イキナリ何を血迷った!? 第一回から放送中止になるわ!」


♪ オープニングBGM ♪


近衛 「さてさて……ようやく始まりましたよ、遠野さん。私達の番組が」

遠野 「いや、いきなり番組打ち切りの危機だったけどね……」

近衛 「だって、作者…………もとい、プロデューサーがカンペ出して、これ言えって」

遠野 「さ、作者って…………つーか、公共の電波で堂々とセクハラかよ!」

近衛 「遠野さん、サイテー」

遠野 「え、俺? 何で俺がセクハラしたみたいなノリなの?」

近衛 「だって、プロデューサーが……以下略」

遠野 「またカンペかよ! それに以下略って、声に出して言ってどうすんだよ!?」

近衛 「………………さて、気を取り直して」

遠野 「……さらっと無視か?」

近衛 「ついに第一回を迎えました、ビンビンラジオ放送局。どう思いますか遠野さん?」

遠野 「ついにって表現は変だから……それにビンビンラジオっていう番組名も変だから」

近衛 「遠野さん……何を想像してるんですか。これだから中学生の童貞坊やは」

遠野 「いやいやいや! 成人してるから! 既に汚れた体ですから!」

近衛 「ま、遠野さんの男性遍歴は別にいいとして……」

遠野 「女性遍歴だから! なんで経験の対象が男なんだよ!」

近衛 「私の個人的な趣味です」

遠野 「腐女子かっ!」

近衛 「いずれ、執事系の彼氏を作って、日々の生活をブログに書いて欲しいですね」

遠野 「2コ年上の彼女。………………腐女子でした。って、大ヒットか!!」

近衛 「意外と詳しいですね。…………さすがは、セバス」

遠野 「誰がセバスだっ!! ……でも一応、ありがとうと言っておく」

近衛 「でも、このビンビンラジオって番組名、別に変な意味じゃないんですよ?」

遠野 「いや、明らかに変な意味だろう……」

近衛 「十億(ビリオン)の人の理想像(ビジョン)になれる番組にしようと、二つの言葉の両端をもじって、スタッフさん達が徹夜で考えた名前がビンビンラジオだったんです」

遠野 「え? それ、ホントに? そんな、ちゃんとした由来があったの?」

近衛 「あったんです。スタッフの願いと情熱が込められた名前だったんです」

遠野 「そうだったのか……俺はてっきり『ラジオびんびん物語』が元ネタなんだと」

近衛 「……………………あ! そういえば、私達の自己紹介がまだでしたね」

遠野 「……図星か? おい、図星なのか? 今の話は全てが嘘か?」

近衛 「そ、そんな訳ないでしょう? さぁさぁ、つまらないこと言ってないで、リスナーの皆さんに自己紹介をしましょうよ」

遠野 「……まぁ、いいか。

……えっーと、この番組のパーソナリティをする事になった事を早くも後悔し始めている、遠野公平です。

一応、お笑い芸人をやってます」

近衛 「補足すると、最近の〈お笑いブーム〉に乗り遅れた上に自分の相方にまで見放された、落ち目気味の三流お笑い芸人です」

遠野 「…………他人に本気で殺意が沸いたのは、相方以来だよ」

近衛 「なんでも、相方さんは書いた小説が大ヒットして、多額の印税が入ったことで、芸人の世界に見切りを付けたそうですが。

   ……どうなんですか? その辺は」

遠野 「……アイツは〈芸人が小説を書くブーム〉にちゃっかりと乗っただけだよ! 

   実力じゃなくて、まぐれだよ、まぐれ!」

近衛 「残された遠野さんは、どのブームにも乗れず、波に飲まれて海の藻屑(もくず)になったと……可哀相」

遠野 「………………………………ぐすっ」

近衛 「遠野さんが本気で泣きそうになってる間に私も自己紹介を。

   私は近衛(このえ)茉莉花(まりか)。ただ今、売り出し中の人気グラビアアイドルです!

   皆さん、これからヨロシク!」

遠野 「……彼女の前では、毒舌芸人さえも裸足(はだし)で逃げ出す。

   あまりに腹黒くて昼間は使えないから、深夜枠(しんやわく)限定でテレビに出演可能な毒舌アイドルだ。別名・紫色の着物の人」

近衛 「そうそう、アイドル界の楽太郎とは私のことよ……って、ちょっと!」

遠野 「ノリツッコミかよ……だが番組が始まってから、やっと一矢を報いる事が出来たぜ」

近衛 「対する遠野さんは、既に満身創痍って感じですけど……大丈夫?」

遠野 「よ、止せ! 止めろ! 今まで散々、痛めつけておいて、弱った時に優しい言葉をかけることで、俺の身も心も骨抜きにするつもりだろう!」

近衛 「…………チッ。…………やだな〜遠野さんったら。私、そんな事なんて考えてませんよ?」

遠野 「いや、聴こえてるから。舌打ちが集音マイクにバッチリ拾われてますから」

近衛 「さて、そろそろ真面目にやりますか」

遠野 「何を今更……」

近衛 「この番組は、大手広告代理・電王堂の提供でお送りします」

遠野 「普通、最初にスポンサーの名前を言うんじゃないか? それに電王堂……? 何かどこかで聞いたような気が?」

近衛 「素敵よね、高橋克典」

遠野 「特命係長の会社か!!」

近衛 「俺、参上!! の決め台詞がたまらないよね」

遠野 「それ違うから! 電王違いだから!」

近衛 「答えは訊いてない」

遠野 「だから違うって! 明らかに放送の時間帯が違うから! アダルト向けとキッズ向けだから!」

近衛 「ふん、アダルトとキッズの境界線なんて、最近では曖昧なモノなのよ?」

遠野 「なんで、そんなに偉そうなんだ…………でも何故に?」

近衛 「だって戦隊モノの敵女幹部に及川奈央を起用する時代よ?」

遠野 「……は、反論できない」

近衛 「今までだと、過去に女幹部をやってた女優さんが、明日の仕事に困って『そっちの世界』に踏み込んじゃう、ってのは割と多かったけど」

遠野 「……確かに多いな」

近衛 「でも最初から『そっちの世界』にいる人を引っ張ってくるのは、マズイでしょ?」

遠野 「……他には歌のお兄さんが男優に転向したりな」

近衛 「子供達の夢を破壊する行為よね。ヒーローショーで『中身の人』を目撃するよりキツイわよ」

遠野 「そういうのを噛み締めて、子供達は大人の階段をのぼって行くんじゃないのか?」

近衛 「さすがに幼稚園児とかに大人の階段をのぼらせる必要は無いと思うけど……」

遠野 「随分とマトモな意見だ……なんか、その手の話題に恨みでもあるのか?」

近衛 「……そういえば、怪人役で『アントキの猪木』が出演してたけど」

遠野 「話逸らされた……でも、アレって他の芸人でも一緒だよな?」

近衛 「私的には『春一番』がいいかも」

遠野 「その違いが分からないし……」

近衛 「そんなんだから、未だに三流芸人なのよ」

遠野 「おい、コラ!」

近衛 「遠野さんに怪人役が回ってくる日は、果たしてあるのか!? この番組がヒットすれば、そんな日も近いはず!! 

希望の未来へと思いを()せながら……後半へと続きます」

遠野 「何、その終わり方!? ………………それじゃ、CMで〜す」

作者兼プロデューサーの蒼乃翼です。

完全なギャグ作品として書き始めた、この作品。

ラジオ番組、というスタイルをとっているので読者(リスナー)からの手紙が、話の命になります。

こんなネタをやってほしい、こんな話題はどうだろう? 

そんなリクエストを感想として送ってください。

それが彼らの番組に反映されます。

愛と笑いに溢れた、お手紙を待ってます!!

ちなみに本編中で及川嬢をネタにしていますが、別に彼女が嫌いなわけでなくて(というか、お世話になってるし)早朝の戦隊モノで彼女を目撃した時の衝撃を伝えたかっただけなので、その辺は誤解しないでください(笑)


あと、同時進行中の『神理の欠片』もヨロシク!

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