第4話 予測の望み
とある飛行機内ではハイジャックされて飛んでいた。
「動くんじゃねぇぞ!?動いたら機体に穴が開くことになるからな!」
乗客は全員怯えていた。その頃操縦士達は銃を向けられており命令通りに運転していた。
「よぉし。そのまま証券会社のビルへ突っ込む。東京株が大暴落!新日本帝国の第一歩を踏み出す」
「新たな日本を俺たちで作ろう!」
喜んでいると機長が何か黒い物が飛んでいることに気がついた。
「アレは……」
「あ?どうした?ん?なんだあの黒い」
すると運転席の窓に穴が開き、テロリストの一人の眉間を撃ち抜き倒れた。
「へ?何だ!?」
するとフロントガラスを蹴破りテロリストの男を蹴り飛ばしたあと客室へとそのまま入り5発の銃弾を発砲。5人の眉間に当たり、機内を立ったの3秒で制圧した。蹴り飛ばした男の脈を測り生きていることを確認すると装置で男の身動きを止めたあと立ち上がり操縦室へと戻り装置を使いフロントガラスを塞いだあと。機長に言う。
「制圧は完了した。近くの空港へ降りろ」
「あ、あなたは……」
乗客席へと戻りマスクを取り言う。
「SSATの隊長を務めております。霧川冷多と申します。日本政府の命令により皆様を救助しに参りました。怪我人はいるか?」
「霧川冷多!?」
「人類史上最強の漢!!」
「助かったぁぁぁ!!」
その後羽田空港へ着陸し、SAT隊長へ敬礼をして言う。
「敵の制圧と捕縛を完了。怪我人はいません」
「ご苦労だった。しかし輸送機からパラシュートなしで飛び降りてフロントから突っ込むなんて……お前肝っ玉だな」
「恐縮です」
「後始末は任せてくれ」
冷多は上着を脱ぐと一人の中国人男性が話しかけてきた。
「你在想什么!?你以为我有多担心!?」
「白。頼むから中国語で話すのはやめてくれ……俺がドイツ語程度しか話せないのは知ってるだろ?」
「……どうかしてる。パラシュートなしで輸送機から飛び降りるなんて!自殺願望でもあるのですか!?」
「いちいち飛行機の上から侵入なんて時間がかかる。この方が手取り早い」
「あなただから成功するのは目に見えてますが俺の作戦も信用してください!!」
「信用しているだろ?お前のおかげで機内の様子がわかった。その上で飛び降りて、フロントガラスを蹴り破り制圧。いいチームワークだった。俺の家族よりも相性がいい」
白はため息を吐いて言う。
「俺はあなたの相棒なのですよ?お願いですから無茶はしないでください」
「……わかった。次から事前に言う」
「人の話聞いてませんよね?」
すると白のスマホからギターの音が流れた。
「お前の着信音ってジャズだったよな?ロックじゃなくて」
「あなたの身内からの電話ならロックな着信音にしてるのです」
「何でだよ」
「騒がしいご家族ですから。もしもし……はい。今ここにいますが……はい……はい?」
するとスマホを取り上げる冷多は電話相手に言う。
「俺じゃなくて白に電話をしたってことはお前か……何の用だ?」
《よう!お前の大好きな輝兄さんだよ!彼女まだできねぇの?》
「殴るぞ……人の女に手を出したクズが」
《今は幸せそうに母乳を赤ちゃんに飲ませてる》
「二度と電話してくんな!!」
《ああ!!勝利のことを伝えようと思ってだな!!蒼から連絡があって音信不通なんだって》
「それがどうした?どうせその辺ほっつき歩いてんだろう?」
《由じゃないんだからさ。なんかバイクに乗ったヤツらが血鷹団のマークのついた車へ乗せられて連れ去られたとかで》
「……あのバカは最後どこにいた?」
1時間前 今日は土曜日だったためお菓子とネタのノートを持って恋宮の家へ行く途中であった。
たく。別に童貞卒業したくて恋宮に近づいたわけじゃないんだぞ。クソが……。
すると赤い鷹の絵に血という文字の書いてある車へ乗せられた。
「何だ!離せ!」
顔を殴られ気絶した。数十分後に逆さ吊りで水に浸けられ目を覚ました。水から引き上げられて言う。
「ゴホッ!ゴホッ!ここ日本だよなぁ……拷問の仕方が海外レベル」
「弟が世話になったなおい」
「ごめん……誰?」
「老人を虐めてたヤツだよ」
「ああ!老人虐待くんか!この様子だと校正してないな」
すると水に浸けられ再び水から引き上げられた。咳き込んだ後に言う。
「何が目的だ!?謝ってほしいのか!?」
「謝るだけですめばいいがな」
「……話し合わない?たぶん数分後には警察が俺を探し出して」
「警察はこねぇよ。ここは地図にも乗っていない町外れの工場だ」
「そりゃあいい」
すると霧川の持ち物が全て机の上にあり、その中からスマホが鳴り響いた。
「おい。誰からだ?」
「……冷多兄……ってヤツからです」
「冷多兄?ドイツから帰ってきたんだ。右腕はどうなった?失くして義腕になったって聞いたけど」
「どうします?」
「逆たんされるだろ。放っておけ」
「俺なら着信拒否にするけどね」
「……自己紹介がまだだったな。俺は2代目総長の」
「名乗らなくていいよ。どうせ冷多兄がみんなぶちのめすと思うから」
「だから誰だよ冷多兄って」
すると工場の扉を蹴り飛ばしたあとに一人の男が入ってきた。
「おい!誰だ!?外の連中はどうした!?」
「……血鷹団。未成年の犯罪集団で集団窃盗、集団レイプ、集団暴行。抵抗してもいいがお前ら全員外の連中同様殺してやるよ」
するとハンドガンを取り出した。
「待て待て!こっちには人質が!」
と総長が霧川に指を指すと冷多は言う。
「ソイツ嫌いだから殺していいぞ」
「ありがとう……お兄ちゃんの優しい言葉を2年越しに聞けて嬉しいよ。無傷で助けてくれたら美味い定食屋紹介する」
「お前の紹介はいつもハズレばかりだ。醜鬼の件を忘れたわけじゃないぞ」
「女なら誰でもいいって言ったのは冷多兄じゃん」
「あんな性悪女を紹介しろなんて言ってねぇだろ!!」
「家族で喧嘩するなら他所でやれ!!つーかこの数を一人でやるつもりか?こっちには……銃はないが武器を持ったヤツがわんさかいる」
すると金属バットで後頭部を殴られる冷多だったが全く効いてなかった。それに驚く一同。冷多は無表情で言う。
「そうか……なら俺が銃でテメェらをぶち殺しても文句はねぇよな?」
数分後 総長とその弟、他5人以外皆殺しにして霧川を解放した。
「ありがとう……いつ日本へ?」
「昼食の時間にだ。さて……クソ総長。死にたくなければ話せ。薬はどこだ?」
「この犯罪者が!」
総長の顔を蹴りもう一度聞くがそれでも総長は抵抗する。
「俺たちは未成年だぞ!?権力で守られてんだ!!射殺なんてしたら問題になるぞ!」
「だが相手が犯罪集団ならば例え未成年でもその場殺す権利を俺は持っている。もう一度だけ聞く。薬はどこだ?アレをロシアへ横流ししているのはわかっている」
「俺たちが麻薬をロシアへ流してると思ってんのか!?」
「誰も麻薬なんて言っていない。お前らは日本担当か……ロシアは別だな。誰が横流ししている?」
「知らない」
総長の仲間の1人を撃ち殺してもう一度聞く。
「知らないと言えば1人ずつ殺す」
「知らないんだって!」
また1人殺して沈黙になると1人、また1人と殺していった。すると総長の弟にハンドガンを突きつけると弟は泣きながら言う。
「助けてください……僕は血鷹団のメンバーじゃありません!」
「ソイツはついてなかったなぁ……でもお前はコイツが犯罪組織のリーダーと知っていた。関係者だ。俺はそんなヤツを殺す権利もあるんだよ。可哀想に制服から見て名門校だな。来世も頑張って名門校へ行くんだな」
「待て!わかった!話す!話すから!」
「話せ。さもなくば指が滑って弟を撃ち殺すかもな?」
「……蜂山組 昔からロシアのマフィアと連んでる連中だ。俺が知ってるのはそれだけだ!弟だけは殺さないでくれ!」
しかし冷多は総長と弟を踵落としで気絶させた。
「酷いなぁ」
「殺すよりかはマシだ。たく、戦争の次はテロ組織の壊滅、ハイジャック犯を皆殺しにしたあとに弟が麻薬組織に深く関わった暴走族という名の運び屋と手を組んでいたヤツを怒らしていたとはな」
「このバカ弟が老人を虐めてたんだ」
「そりゃいい!善人者ごっこをしてたんだな?言ったはずだぞ。余計なことにクビを突っ込むとロクなことにはならないと」
「それ…冷多兄が言えたことじゃないでしょ?1番余計なことにクビを」
ハンドガンをリロードすると霧川は「何でもない」と言った。
「……お前は帰れ。俺は蜂山組を皆殺しにする。ロシアへの横流しが止まっている今がチャンスなんだ。邪魔をすればお前でも容赦はしない」
そう言い残して廃工場から立ち去った。
「……人間不信になったって聞いたけど……本当だな……うっ死体見てたら……吐きそう。D◯ユニバースみたいな……ぶえぇぇ!!」
数時間後 恋宮の家の定食屋
「そんなことがあったんだ……その冷多お兄さんってそんなにヤバい人なの?」
「ああ……輝兄が冷多兄の女を寝取った時に輝兄を全治10ヶ月の大怪我を負わせたんだ。それで……冷多兄は家族不信と人間不信になったんだよねぇ」
「全部輝お兄さんのせいじゃない」
「あの時喧嘩を見てたけど……勝てる気がしない」
すると継男が質問する。
「なぁ!エジプトの反乱軍が戦車5台を出動させたのにたった一人でたったの10分で大破させたって話は本当か?」
「はい。ついでに……北朝鮮の弾道ミサイルが日本へ落ちなかったでしょ?アレは冷多兄が軍事施設をギリギリ制圧して無理やり軌道を変えさせたことで事なきを得たんだ」
「じゃあ本当は日本へ落ちる予定だったのか」
「落ちなくてよかった……」
「日本にいた時はSATのメンバーだったけど……ある銀行強盗をした連中を靴紐一本で絞め殺したっていう伝説が有名だ」
「ああ知ってる!裏サイトで流れてるのを見たぞ!スゲェよな!靴紐で人の首をへし折ったんだ!想像できるか!?」
「想像したくない……」
「昔はあんな冷酷な人じゃなかったんだけどなぁ」
その頃警視庁では冷多は警視長と話をしていた。
「そうですか……では蜂山組の捜査をしている者には引かせていただきます」
「ああ。あとは我々SSATにお任せください」
白陽(19)才能 ハッキング
経歴
プログラミング制作 プロデューサー
ハッカー集団のリーダー
鉄熱作雄(24)才能 改造
経歴
最先端の義手制作
技術開発部 責任者
武器製造
衛宮染(20)才能 探偵
経歴
行方不明者の発見数 105件
未解決事件解決 17件
指名手配犯の発見数 25件
国際指名手配犯の発見数 37件
霧川冷多(20)才能 予測
経歴
強盗集団の制圧件数 3045件
人質拉致監禁解決件数 5786件
ハイジャック制圧回数 1万件
指名手配犯の発見及び確保件数 25件
国際指名手配犯の発見及び確保件数 37件