最終話 そして二人は伝説になります
快晴の空には雲一つなく、王都の空はどこまでも澄み渡っていた。
世紀のカップルの結婚式に相応しい朝に、馬車から降りたナタリアは目を細めて微笑む。
「ついに、今日を迎えたんだなあ」
久しぶりにゴートランド大聖堂を訪れたナタリアが案内された部屋に入ると、既に花嫁の支度は済んで式を待つばかりになっていた。
「ナッツ! 久しぶりだな!」
部屋の中央で皆に囲まれていた今日の主役が、ナタリアを見て立ち上がった。そのまばゆい姿に、再び笑みがこぼれる。
「ココ様も……凄いお綺麗ですよ!」
「よせやい。ガキの頃を知ってるおまえに言われるとこそばゆいわ」
口調は相変わらずだけど……実際ココの見た目は、ナタリアが世話していた頃と大きく変わっていた。それは衣装のせいばかりではない。
◆
ココは魔王討伐を終えた辺りから、急に成長し始めた。
「まさか、大きな聖心力を溜めとく代償で成長が止まってたんじゃないだろうな……」
そんなことを本人がぼやくぐらい、わずか三年ほどで……今までの分を取り戻すかのようにグングン育った。
美少女だったけど童顔だった容貌は、儚げな印象はそのままに面長で怜悧な美貌に。
同い年と比べても低かった身長は、セシル王子より頭半分低いまでの高さに。
かなりフラットだった体形は、理想的にメリハリがついた大人のラインに。
全体的に言えば。
“消えていなくなりそうな絶世の美少女”は、“誰もが見とれて目を離せなくなる傾国の美女”に進化していた。
◆
「本当に、魔王退治から戻られてからがすごく早かったですよね」
「成長痛に悩まされて、マジで洒落にならなかった……」
急激な成長は喜ばしいことばかりではない。
「おかげで逃げ損ねたしな……」
まだあきらめていなかったのか、ココが花嫁姿に似合わない遠い目をする。
ココもあの旅から帰ってきた頃までは、引退したら本気で庶民に戻るつもりだったのだ。
ところが急激な成長のおかげで、それどころではなくなってしまった。
やっと身体の節々が悲鳴を上げるのが収まったと思ったら。
ココちゃん、成長し過ぎて隠れられなくなってしまったのだ……。
それまでは子供だったから、わざと汚れた格好をすれば市井に紛れられたのだけど。
大人の身体になったらスタイルが良過ぎて、ぼろい服を着ても人目を惹く凹凸が隠せなくなった。
しかも生まれつき貴族じゃないかって言うぐらい顔立ちが整っているし、長年の教育の成果がいらないところで実を結んで、姿勢の良さも物腰もとても庶民と思えない。
大きくなった分身体も重くなって、塀の上を走ったり屋根を跳んだりもできなくなった。それ以上にもう子供のような身体の軟らかさがない。
こうなってしまっては庶民としての知識があろうと、人目を引いてしまってとても逃げ切れない。
いや、教会は許してくれるかもしれないが……“他の女は考えられない”と鶏ガラ女子の頃から執着していた王子様が逃がしてくれるわけもなかった。
◆
「まさかセシルが女神に願ったんじゃないだろうな。あいつ本音はボインスキーだから」
「それこそまさかって言いたいところですけど……話に聞く限り、女神様ノリが良さそうですしね」
ココも大人ボディーを羨んでいたから、その点でも“魔王討伐”の御褒美かも知れないな……などとナタリアは思った。
「おまえの方も相変わらずか?」
「えへへ……まあ、そうです」
ナタリアは魔王討伐の後にセシルの護衛兼側近だったナバロと交際を始め、すぐに結婚になった。
行かず後家になりかけていたとはいえ、子爵家令嬢が平騎士に嫁ぐのは身分差という壁があったが……王弟の反乱騒ぎで取り潰された王国貴族を補充する意味もあり、戦功のあったナバロが政治的配慮で叙爵されたおかげで厄介な問題は立ち消えになった。
「にしてもなー……四年で子供が五人って、勘定が合わないだろ……」
「仲が良いのを褒めて下さいよ」
そんなナタリアの代わりにココの世話係に任命されたアデリアは、幸せそうな奥様に不満そうだ。
「ナタリアいいなー……とばっちりで私の方が、このままじゃ行かず後家だよう」
「三年以上経って苦情を言われても」
「指名された時だって言ったよう!」
言いはしたがココに直接指名されちゃったので、アデリアは任命から逃げられなかった。
ココとしてもナタリアを気持ちよく送り出してやる為だ。悪かったかなーとは思ったけれど、気心の知れた世話係は欲しい。
「あなただって~、ココ様も~引退したんだから~……もう辞められるじゃない~」
もっと不満そうなドロテアが唇を尖らせる。
「私なんか~……このままじゃ~、院長の後釜よ~」
ナタリアがうまく逃げた分、席が空いたのはココの世話係だけではない。
「それは仕方ないじゃん。ドロテアはあきらかに腰を落ち着けてるし」
「なくない~! 平の修道女と~院長補佐じゃ違うの~!」
多分一番の貧乏くじはドロテアだな……とココは思った。
再びココを座らせて懐かしい話に花を咲かせていると、ずいぶん軽いノックの音がして幼女がひょこっと顔を出した。
幼い頃のココに匹敵する可愛らしい娘だ。儚く消え去りそうな印象だったココに対して、この子は夏の向日葵のような明るさに満ちている。
「オネーチャ!」
「おっ、呼びに来たのか?」
「うんっ!」
そのままココのドレスに飛びつきそうな少女をドロテアが抱き上げていると、すぐに女の子を追って教皇が顔を出した。
「聖女……いや、元じゃったな。花嫁よ、そろそろ殿下と合流してくれ。参列客の入場がまもなく始まる」
「わかった。……ジジイ、何も自分で呼びに来なくても誰か走らせればいいのに」
今日の式を担当する神官が忙しい時にわざわざ足を運んだのを、花嫁が諫めたら……。
「いや、声をかけたのはついでじゃ。アンジェラが自分が行くと言って出て行ってしまったので、心配になっての」
「あー、そーかい……」
ドロテアに抱き上げられた幼女が教皇に手を差し伸べる。
「パーパ! パーパ!」
「はいはーい、どうしたアンジェラ? んー?」
すっかりバカ親になり下がった教皇をジト目で見てココがため息をつく。
「元“魔王”の名前が“天使”てのもなー……見ろよナッツ。ジジイめ、私の時と態度が違い過ぎるだろ」
「あはははは……でも良かったじゃないですか。天真爛漫にすくすく育って」
「……確かにこの分なら、世界は平和に収まりそうだ」
ココの場合、最初から態度が可愛くなかったからでは?
そう口に出したいムズムズを必死に抑え込むナタリアだった。
◆
礼拝堂の大扉が開くと、多数の参列者が一斉にココたちに向くのが見えた。緋色の絨毯が敷かれた先、階の上では祝福を与える教皇と司会進行役のウォーレスが待っている。
国によって違うらしいが、ビネージュ王国の方式では新郎新婦は共にヴァージンロードを祭壇まで進む。バッチリ決めたセシルの腕に着飾ったココがそっと手を添えると、絵になるその姿に女性陣が本気の黄色い悲鳴を張り上げた。
会場内に詰めかけているのは、主にビネージュの貴族や教団の関係者、各国の使者など。世界を救った勇者と聖女の結婚式という一世一代の舞台だけあって、他にも市民の有力者もなんとか入場権を勝ち取って鈴なりになっている。
彼らはしずしずと進み始めた美男美女を間近で見て、一幅の絵のようなその姿にしきりにため息をついていた。
「やれやれ……とうとうこんなことになっちゃったな」
見た目は完璧な新婦をこなしながら、表情も変えずにぼやくココにセシルが思わず失笑を漏らした。こちらも外見は見事に祝福に応える新郎を演じている。
「十二年もプロポーズし続けてきた俺には、やっと! って感じだけどな」
「おまえも懲りないよなあ……なんで一番向いてない私に執着するかな」
「それこそ今さらだろ? 俺の横を一緒に走れる女はおまえしかいない」
すでに病弱な父王に代わり、政務を仕切っている王太子はきっぱりと言い切った。
「だいたいココ。世間じゃおまえの献策が的確だって言うんで、結婚前から『さすが王妃様!』って言われているんだぞ」
「アレは別に、そんなつもりで言い出したんじゃないんだけどなあ……」
◆
魔王討伐の余波が落ち着いた頃。
ココは聖女として、教皇に孤児院運営の改革を提言した。
教団傘下の教会や修道院に多数設置されている孤児院は、文字通り孤児を引き取り独り立ちできる歳まで育てる施設だ。
ただ、その歳になって出て行ってからの保証は全くない。また、運営の仕方により生活レベルや知的水準も差があった。
そこでココは教皇庁の監督のもとに、「社会人」としての訓練を主眼に置くことを考えた。
それまで聖典の講義ぐらいしかなかった孤児院に読み書きや四則演算の教育を組み込み、一方で街の商店と取引をして物作りの下職を回してもらう。
軽作業をして自ら運営費を稼ぎながら「仕事」というものを覚え、社会に出てから戸惑わないように経験を積ませる。そして同時に最低限の教養を教え込み、雇う側から見ても有為な人材になるように育てる。
この方針には「教会が商売に肩入れするのはどうか!?」という声も上がったが、全体には肯定的な評価が多かった。
実際、この施策は孤児院と商人と両方にメリットは大きい。
運営費で困っている孤児院は多いし、教員に採用される在野の学者も助かる。
今まで聖典の教えぐらいしか習っていなかった子供も、読み書きと計算ができればどれだけ職にありつくのに有利か分からない。街の商人のほうも、優秀な使用人と商品の供給元が確保できる。
何よりこれは“英雄”であり、“女神の代理人”である聖女が言い出した事。
その聖女が貧民出身で自分が苦労したというエピソードも相まって、世間からの抵抗はほとんどなかった。“学校”は一般家庭の子にも解放され、特に都市部では識字率が急激に上がるのではないかと期待されている。
今では大陸全土のほぼすべての孤児院で新システムが稼働し始めていた。そろそろ“卒業者”も社会に出る頃だ。
◆
「経費が浮けば、収容できる孤児の数も増えるしなあ」
「教団上層部を説得するのに、あの貯め込んだ逃走資金を提供したんだって?」
「この重たい身体じゃ逃げられないしな」
ココは皆の見ている前で、わざわざ金貨から銀貨銅貨に戻して荷車一杯になった小銭を原資として提供していた。
いわく、「聖女になってから何かの為に役立てようと、もらったお小遣いを貯めていた。今がその時」と。
教皇にしてみれば白々しいセリフだけど、横で見ている観衆は金の由来なんか分からない。
“聖女が幼い頃から類稀なる徳心を発揮していた”と評判になり、賛同する喜捨もずいぶん集まった。
「よくおまえがあれだけ苦労した金を放棄したな」
「別に放棄はしてないぞ? 提供しただけだ。年利五パーセント、三年複利の三十年一括貸付な。私にしてはずいぶんサービスしたと思うんだが、ウォーレスはなんだか苦い顔をしていたな」
聖女、拝金主義は改めてもケチは治らない。
「おまえがおまえで安心したわ」
「……いまいち褒めてない言い方だな?」
セシルが前を向いたまま、唇の端を歪めてニヤッと笑った。
「それで? 本当の狙いはなんだ?」
「なんだよ。まるで私が何か企んでるみたいじゃないか」
「おまえが慈善心だけで何かやる筈がないだろう。まして、貯金を提供するなんて」
孤児が可哀想、なんて理由だけで聖女様が身を捨てる筈がない。
自分の事も突き放して見る聖女は、他人にも厳しい。ココにはココなりの狙いがある筈だと王子様は睨んでいる。
「皆が気づき始めるのは五年後……問題になるのは十年後かな?」
胸中を見透かされた聖女様は白状するように、新郎にだけ見える角度で笑みを深めた。
「この政策が進めば……民がバカでなくなるんだ」
「なるほどな……そういうことか」
ココの狙いに気が付いたセシルは、表情を変えないまま器用に嘆息して見せた。
◆
文盲が多いこの社会で、読み書きと簡単な計算ができる人間はそれだけで使いでがある。
帳簿も付けられるし、手紙も書ける。事務を任せられる人間はどんな商売でも欲しい。孤児院で初期の教育を施された人間は引く手あまたで仕事が見つかるだろう。
雇う貴族や大商人、国家機関のほうも、求人が楽になって大歓迎だ。
但し。
文字が読め、計算ができるということは……ほとんどあらゆる文書が読めるということだ。
帳簿が。
契約書が。
聖典が。
法律が。
全部庶民が内容を理解できるという事になる。
今までほとんどの庶民が紙に何が書いてあるかなんてわからなかった。
しかしココの施策が進めば、識字率は急激に改善する。そして文字が読める知人がいれば、本人は読めなくても説明してもらうことができる。
結果。
何も分からない愚民をいいように扱っていた“持つ者”は、急速に知恵を付けた庶民を騙せないようになる。
今まで「契約書に書いてある」「法律でこう決まっている」と言えば、おかしいと思っても庶民は黙るしかなかった。本当にそうなのか、確認のしようがないからだ。
だが、今後は……。
◆
「悪徳商人や腐敗役人が急速にあぶり出されるな」
「国法を無視して領民を虐げていた領主なんかもな。これからは先祖の手柄だけで好き勝手やっていた連中は、口先だけでは特権が維持できなくなる」
世界中が平和が続いて法に基づく文治主義になっている。地方領主が何をやってもお咎めの無い時代ではない。
勝手な匙加減で甘い汁をすすっていたような既得権益層は、おかしなことをすればどんどん訴えられて行くようになる。
そして影響が出るのは、それだけではなく。
「役人や軍人も、役職を簡単には世襲ができなくなるな」
本来能力制の職業が世襲なのは志願できる者が少ないからだ。経験者の親に教育された二代目が有利なのは変わらないが、それでもこれからは狭き門になるだろう。
「親の後を継ぎたければ、知恵をつけた庶民と競って能力があるのを見せなくちゃならなくなるわけか」
「そう。世の中全てで、先祖代々の“財産”にあぐらをかくだけのヤツは立ち行かなくなるぞ」
もちろん“特権”を失う未来が目に見えてくれば大きな反発が出るだろうが……その頃には、大きくうねった世の中の流れは止められなくなっている。旧体制が激しく抵抗しようとも、目覚めた民意に押し流される。
ココがチラっとセシルの横顔を眺めた。
「こんなヤツとの結婚を考え直すんなら、まだ宣誓していない今のうちだぞ?」
「ハハハ、バカを言え」
既得権の代表者である王子様は、むしろ愉快そうだ。
「能力主義はむしろ俺の主張だ」
「私たちの子供か孫が……将来、地位を追われることになるかもよ?」
「それがどうした」
セシルもココに視線を流す。
「他人から見れば、俺は生まれつき何でも持っていたように見えるかもしれないけどな……実際のところ、王子と名のつく者で俺ほど苦労している人間はいないと思ってる」
大国の王子で、有能で、イケメンで。
少なくとも「大陸一条件のいい男」の二つ名は伊達じゃないけれど。
「両親は当てにならず、未成年から摂政で走り回り……宮廷での立場も弱くて叔父上には殺されかけて。なんとか国内が安定して来たと思ったら、まさかの魔王退治で成り手のない勇者をやらされると来た」
「そう考えると、おまえ普通はしない苦労をけっこうしてるんだな」
「だろ? そんな俺からしてみれば自分の子でも孫でも、俺の手柄をかさに着て暖衣飽食するなんて絶対許せん。ぬくぬく暮らしたければ自分で地位を購え」
それが大国ビネージュのキラキラ王子・セシルの偽らざる本音だ。
「……おまえ、王子のくせに止めないのかよ」
「止めて欲しくもないくせに」
「まあな。……しかたない。王妃を引き受けてやるよ」
「俺は仕事を選ぶみたいに言われても困るんだけどな」
「欲しいのは人生のパートナーなんだろ? 嫁って言うより戦友だぜ」
「違いない」
魔王討伐を主導した、大陸随一の大国の次期国王と次期王妃。
そしてその魔王討伐を現場で成し遂げた、勇者と聖女。
ついでに滅多にいないレベルの美男子と、傾国の美女。
二人の思惑が世に知られれば、文字通り世界が驚愕するのは間違いない。
誰もが認める世界一のカップルが、その世界の有り様を下からひっくり返す。
「アハハ……後世からは、こんな私たちはどう思われるんだろうな」
「なあに、古い時代の話なんか何でも詳細はボヤケてしまうものさ。ま、あれだ。ヤバいエピソードは忘れ去られて、童話によくある『二人は幸せに暮らしました』って締めになるだろうな」
「そうか? 物語風に締めるのなら、私はあっちの方がいいな」
「うん? どんなのだよ」
他人に聞こえないように囁き合っているうちに、二人は祭壇の下まで着いた。後はそのまま壇上まで上がるだけだが……。
式次第に反して花嫁が足を止め、花婿に向き直った。花婿もそれに倣う。
慣例に無い新郎新婦の行動に群衆が騒めく中。
ウエディングドレス姿の新婦はいきなり球を投げる男の子のように大きく振りかぶり、全力で手に持っていたブーケを真上に放り投げた。
「えっ?」
「はっ!?」
意表を突く花嫁の行動に、満場の観衆は宙に舞った花束を見つめ、言葉を忘れた。
“大輪の花を少しだけより、名も無き野花をたくさんまとめて欲しい”
(金貨数枚より、小銭がジャラジャラしてるほうがいいや)
そう新婦がリクエストして、小花を集めて無理やり縛ってあったブーケが宙でほどけ……雪が降るように、新郎新婦に向かって降り注ぐ。
自らが作った花吹雪が舞い散る下で、妖精のようにたおやかで美しい花嫁は……生涯の伴侶に向けて傲然と胸を張り、成長してもこれだけは変わらない不敵な笑みを浮かべて言い放った。
「俺たちの戦いは、これからだ!」
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。私的に最長となったこの作品も、これでおしまいとなります。
書くに当たって色々と試したこの作品。ほぼ計画段階で思った通りに書けたかな、と思っています。
……いや、そもそも3部構成・30万字の枠で構想していたので、65万字超えている段階で破綻しているんですが。当初1部と2部は一つで、合わせて10万字の割り当てでした。現1部が17万字超えちゃったので諦めたのですよ。
基本的には西洋風・キリスト教っぽい世界観ですが、実はココを始めとする登場人物たちのモチーフはどちらかというと仏教のイメージの強いロータス、蓮の花だったりします。
首まで泥に使っていても汚れ無き清い花を咲かせる……世俗に塗れても最後の一線で踏みとどまる、そんな感じに動く姿をココたちに求めました。まるっきり鬼平犯科帳ですね、ハハハ。
やっぱり長篇は連載しながら書く形になりますので、どうしても読み手の反応が気になります。あんまり見てくれる人がいなかったら、2部を終えたところで最終話をくっつけて終わらそうかとも思っていましたが……何とか最初の構想通り、魔王討伐まで書き切ることができて、ホッとしました。
次作はとりあえず、「聖女様」の執筆の合間に息抜きで書いていた短編連作を投下しようかと思っています。ストーリーも何もないフラフラしているだけの作品ですが、そちらもまたご覧いただければと思います。




