~第7幕~
九龍姉妹は月村を始末して、ゆっくりと廃工場内部へ向かった。
廃工場の大門が開こうとしている。
「あれ? 誰か開けているのかな?」
「どうかな? 罠ととるべきかどうか」
姉妹が廃工場正面口からみて側面にいた。裏口から行くのが良いのか、それとも今開こうとしている正面口からが良いのか。慎重な判断を求められる。
その時、物陰から一人の人物が現れた。
「零君!」
美奈の一声と零へ抱きつく様子が瞬時にあり、すぐに黒崎零とわかった。
「あれれ? エレナさんと手を繋いだほうが良いんじゃない?」
「いや、俺の判断で俺がお前達と合流した方がいいと思ってさ」
「ふうん、なるほど」
奈美はいずれ彼も敵になる事を考えたうえで、あまり立場的に寄り過ぎないよう、その言動に気をつけた。もっとも美奈は零に抱きついて泣きじゃくっており、元も子もない状況だが。
零は美奈の頭を撫でながらも続けた。
「美奈も戦えると聴いている。いま門を開けたのはエレナたち3人だ」
「3人?」
「ああ、1人証人を増やした。そいつもここに来ている」
「ああ~なるほどね。それで? 私たちはどうすれば? もう一人やったよ?」
「そうか、じゃあエレナ達と合流しよう。そこで美奈にお願いがある」
「え?」
「俺と一緒に戦ってくれないか?」
「え、え、え」
見つめ合う零と美奈。彼女の鼓動は凄まじくなり始めて頬を赤らめた。
「喜んで♡♡」
奈美は「けっ」といった顔をしてみせて零達と歩みを進めた。これは1本とられたらしい。しかし利用できるだけ利用すればいいもの。彼女は気持ちを切り替えた。
零達が廃工場へ裏口から侵入。少し遅れて最凶の冷気を纏った女が現れた。
∀・)どうも!!美奈ちゃんは書いていて楽しいです(笑)また次号(笑)




