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SHINKIROU THE SHINIGAMI  作者: いでっち51号
第4巻~MOON LIGHT SHADOW~
46/163

~第1幕~

 横たわる遺体をみて、零は吐き気を催した。ただでさえこの部屋は汚い。だがこの状況、すぐに何とかしなければならない。その意識だけは冴えた。



 零は河村が持っていた携帯電話へ電話をかけた。



 案の定でてきたのはエレナだった。



「おい、やったのか?」

『アア、ヤッタヨ、零ガ雇用主ヲ始末シテクレタオカゲダナ』

「雇用主? こいつが……やっぱりそうだったのか」

『シカシ、ドウヤッテワカッタ?』

「それを話すと長くなる……いや、そんなことよりも大変な事になったぞ!」

『ン?』

「ここに死体がある! このままだと俺が犯人だ! 警察に捕まる!!」

「何イッテイル? ソノママ本当ノコトジャナイカ」

「馬鹿野郎!! お前が関わらなければ俺はこんなことしなかった!!」

「大声ヲダスナ。近所ニ勘ヅカレルゾ?」

「ぐっ!」

「トニカク青風園ニモドッテコイ。話ハソレカラダ」



 エレナはそう言うと、一方的に電話を切った。



 ただでさえ、警察に睨まれているというのに……零は不安を抱えたままマンションをあとにした――




 青風園への帰路、ただ人目が気になった。誰かにつけられているような不安ばかりが募った。そして青風園がようやく見えてきたときのことだった――



「黒崎君!」



 声をかけてきたのは九龍美奈だ。顔にマスクとサングラスをつけていた。服装はいつもどおりのジャージ姿だ。零のことを探し回っていたのだろうか? 零は軽くあしらうつもりでひとまず会話を交わすことにした。



「九龍さん?」



 彼女は零に抱きついてきた。そして言い放った。



「邪魔者が、死ね!」

「な!? がっ!?」



 背中に激痛を感じた。そしてその時にハッキリと彼女の赤い瞳がみえた。



「やめて。殺すよ」



 奈美の後ろに奈美と瓜二つの妹が現れた。



 零は解放された。そしてそのまま青風園から遠ざかるように逃げた――



∀・)はい!第4章開幕しました!おおっといきなり姉妹に亀裂が!?次号です!!

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