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SHINKIROU THE SHINIGAMI  作者: いでっち51号
第3巻~LIFE IS NO RETURN~
37/163

〜第9幕~

 零とエレナは会話を交わしていた。



「果タシテ、アノ男ガ、鬼道院トヤラヲ紹介シテクレルノカナ?」

「どうだろうな? 創と接触することですら嫌がっていたみたいだしな」

「零」

「何だよ?」

「零ノ目的ハ何ダ? 何ニ執着シテイル?」

「河村だよ」

「カワムラ」

「ああ、あいつの兄貴が行方不明になったっていうのさ。俺が原因になってだ。だから俺が見つけようっていうのさ」

「殺サレテイタノナラ?」

「え?」



 エレナは両手でやれやれと言ったポーズをみせて話を続けた。



「相手ハ罪人ダゾ? モシモ殺サタノナラ、復讐デモスルノカ?」

「その場合は……あ、ああ! 復讐してやるさ! 仇をとるさ!」



 零の返事はどうしようもなく弱弱しいものだった。



「ソレデ? 私ハドウシタライイノカ?」

「俺に考えがある」

「ヘェ」

「普通の人間に死神は見えないのだろう? だったら、あの綾間って男に張りついてくれ。そして鬼道院って奴と奴の居場所を突き止めろ。うまくいったら、3日間は俺のボディーガードを延期していい。これは雇用者としての指令だ。そして交渉だ。言う事を聞かないのなら、俺は俺で勝手に動く」

「フフン♪ 面白イナ♪ ノッテヤロウジャナイカ」

「きいてくれるのか?」

「私ノ力ヲモッテスレバ、容易イ事ダ」

「お前の力?」



 零が何かを聞こうとしたその時、目前に綾間が現れた。そしてエレナの姿がパッと消えた。零は言葉を失った。



「君も独り言を話すコなのか、困った人間ばかりだな」

「あ、いや、すいません……」

「おや? どうした急にそんなに縮こまって?」

「いえ、なんか急に怖くなっちゃって……もう、弟がどうしたとか詮索をするのはやめますよ。やっぱり普通に生きようかなって」

「ああ、それがいいだろうね。でも君へのマークは外せなくなる。そればかりは覚悟しなきゃ」

「はい……色々すいません」



 零は消えたエレナを信じることにした――




 帰りは綾間が運転する車に乗り、青風園近くで降りた。その降りた時だった。電話が鳴った。着信は河村からだった。



「河村? どうした?」

『た! たす! たすげてくれえ!! 苦しい!! 苦しいよ!!』

「どうした!? 今どこにいる!?」

『お前の友人はついこないだお前が死にかけた下水道にいる。救いたければ、今すぐここに来い』



 河村の声が急に無機質な声へと変わった。そして電話が切れた――



 零の頬に冷や汗が伝う。しかし彼の足は止まることなくそこへ向かった――



∀・;)河村!?どうした!?ここにきて声芸か(そんなワケない)!?次号!!

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