~第8幕~
零たちが部屋に戻って暫くしてからのことだった。
物音が聴こえた。人の声か?
零は部屋の明かりをつけた。やはり聴こえる。誰かが通路にでてきているのだろうか。彼は部屋のドアをそっと開けた。
「だずげっ……ザヴイ……ザヴィイイイィイィイィイイイィィィ!!」
そこにいたのは進士だった。彼の半身は氷結していたが、一瞬のうちに全て凍りついた。この瞬間に隣の部屋の拓海もドアを開けていた。
凍りついた進士を驚いた顔で凝視する2人。
間もなく凍りついた進士は粉々に砕け散った。
あまりにも衝撃的な光景、2人は口を閉ざしたまま顔を青ざめたものへと変えた。が、拓海の口からは思わぬ言葉が飛びだした。
「見なかったことにしろ」
「え?」
「見なかったことにしろよっていってんだ!」
「あ、ああ……」
その言葉を吐いた直後に拓海はドアを閉めた。
零もやがてドアを閉めた。一体進士の身に何が起きたというのだろうか? いや、まったく心あたりがないワケではない。
零はベッドに座ったまま両手を組み、身体を震わせた。
死ぬのが怖くない? 怖いに決まっている。
結局、その日の朝まで零は眠れぬ夜を過ごすこととなった――
∀・;)恐るべしヒエヒエの実の力よ……!!次回ご期待!!




