~第17幕~
黒崎零と野神晶子は睨みあったが、何度も自身の身体が破裂する事態を受け、晶子は鉄パイプを置いて逃げ出した。
零は静かにそれを見とどけると鉄パイプを拾った。
「最後は……別に見とどけなくてもいいか」
零はぼそっとそう言って晶子が走っていった方角と逆向きに歩きだした。
晶子は息を切らしながらも走って逃げ続けた。
その中で何度も片腕や片足を爆散させてしまうことが続く。
身体は自然と治癒するも、痛みと恐怖はじりじりと増すばかりだ。
何故自分がこんな目に合うのだろうか。
生き別れた自分の弟を蘇らせる為?
弟が叶えようとした理想の世界の為?
自分が生きている世界がどうにも息苦しくて革命を起こしたくなったから?
やがて彼女の下半身は消しとばされた。それでも彼女は息をしていた。
「修也……修也……え……アンタは!?」
彼女が顔をあげるとそこに明神翔がいた。
「久しぶりだな。みっともない姿になって可哀想に」
「明神……」
「こっちは野暮用を済ませた。そっちは残念な結果に終わりそうだな。相手はランク下だろ? 何やってんの?」
「私を助けてくれるの?」
「助ける? どうして? 元々は敵だろう? それに今更お前らに執着してやる道理もない。最後の敵に塩を送ってやるまでだ」
「え? 何をするつもりよ?」
翔は人差し指に光を集めて晶子の頭に放った。
彼女は撃ち抜かれたが、それと同時に残りの上半身も吹き飛んだ。
「これまた凄い力だな」
凄惨な光景にも関わらず、翔は敵の持つ力に期待を膨らませた。
死神ゲーム生存者、残り2名。
1位:明神翔
2位:黒崎エレナ(証人:鬼道院魔裟斗)
×西園寺明日香
×野神修也
「修也、逝ったか……いよいよだな。マダム、テッド」
マルゲ牧師は水晶玉を見ながら顎鬚をさすって、そして目を細めた。いくら不服であっても結果は結果だ。そう受けとめ、支配人としての職務を全うするのが支配人としての本来の在り方だ。彼は心でそう唱えた。
遂にゲームは大局を迎えようとしていた――
∀・)第7巻これにて終了です。はい、というワケでラズホスは明神翔(稲垣吾郎)さんで確定です(笑)えっと、読んだ人達は明神翔v.s.西園寺明日香がどうなったか気になると思います。うん、そうだよね。次の8巻はそこの話がメインとなりますので楽しみにお待ちください☆
∀・)おっ!そういえばこの更新を持ちまして本年の投稿も終わりですね!来年も毎週土曜日23時更新でやっていきますので、来年も変わらずシンキロこと『SHINKIROU THE SHINIGAMI』を何卒宜しくお願い致します。よいお年を。イデッチでした☆




