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閉ざした世界に革命を。  作者: 凛月
第2章 「革命軍」
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絶望の世界

「・・・はっ!なんてことを・・・タカキ・・・私はっ・・・・・」


 インシーさんが意識を取り戻したころにはもう華蓮の姿はなかった。


 何も聞こえない。でも目は治った


 でも何も見えない


 見たいのもが


 見えなきゃいけない人がいない




 インシーさんに起きたことには覚えがある


 あの時に、あの場所で。華蓮に向けられていた異能力


 千里眼に映った何かをしていた人が誰なのか


 何の異能力を持っているか


 知っていた


 日本の主力部隊だ


 来ているのは当たり前だったじゃないか


 今の僕はいたって冷静だった


 でも見当たらなかったんだ


 抜けていた



 あらゆるものを媒体にしそれを媒介にすることで使われる異能力


 きっと二人の打ち合いのどさくさに紛れてインシーさんにつけていたんだ


 僕の目が潰れている間は何かしらの見えなくなる異能力を使えば近づける


 インシーさんに媒体がついているかどうかは見ないでもいい


 なんでもいい


 こんなことのできる異能力を持った日本人を僕は一人しか知らないんだから


 媒体から命令を対象に与え自身の思うがままに操ることができる異能力


 対象は生物に限らず、機械など媒体を付けられれば使うことのできる異能力


 媒体そのものにも命令を出せる


 例えばクリップを盗聴器のようにしたり


 何もかもを己が意思で操る異能力


 僕には向けられることのなかった異能力


 異能力の有用さ、そして異能力者自身の器用さ、そして貪欲な探求心


 父をも超えて次期当主に抜擢された異能力者


 一等級異能力「傀儡子」保持者


 僕のたった一人の親友だったもの



 小南光



 彼がこの戦争に終止符を打った



 終わった。


 終わってしまった。


 何もかも。


 失ってしまった。大事な人を


 奪われてしまったその命を・・・



 僕の中で何かがプツンと切れた音がした


 僕の中のいろんなものが沸き立った



 だよね。許せないよね



「タカキ・・・私は・・・私は・・・・」


「大丈夫ですよ、インシーさん。あなたは何も悪くない。ただ操られただけなんだから」


 恨んじゃいない


 恨んだところでどうにもならない


 インシーさんの存在自体は悪じゃない


「でも、少し。少しだけ。何も言わずに、見ててください。できればみんなの目を閉じて」


 見られたくない。見ても面白くない


「今の僕の異能力を仲間になんて使いたくないので」


「タカキ・・・何をする気だ」


 今の僕は冷静だ。何もかも澄んで見える


 何もかもが小さく見える


 今までにない万能感


 きっと超人を殺せる


 そう、僕の目が言っている


 不思議と涙は流れない


 悲しい


 悔しい


 辛い


 憎い


 僕の世界のすべてだったんだ


 きっと


 何が起きったてきっと最後は元に戻る


 そう思ってたんだ


 それを疑う自分なんていなかった


 もう。終わりにしよう


 こんなバカげた物語


「いってきます」


 僕は地面を蹴った


 いつも以上の力が出ている


 地面が抉れた感覚がした


 超人は目を丸くしている


 小刻みに震えていた


 僕に色んな異能力をかけられてる気がした


 気がしただけだった


 鬱陶しかったから睨みつけた


 目が合ったものから倒れていった


 多分「威圧眼」だな


 誰かが叫んで異能力を飛ばしてきた


 でも、見ただけで消滅した


 これは・・・わからない。きっと有栖が知らない何かなんだ


 とりあえず超人を全力で殴ってみた


 少しだけ硬かった


 華蓮はこんなのを相手にしてたのか


 吹き飛ばすことはできなかった。パワーが足りない


 「金縛り」をかけて奥に向かう


 何であいつがまだ動けないのか不思議だったけどまあいいや


 華蓮が苦戦したやつ。きっとあれが「守護」がなければ華蓮は・・・を殺さないと


 気づけば目の前に隆盛さんがいた


「た、貴樹・・・」


「なんですか」


「やめないか。お前たちに勝ち目はない」


「ええ。終わりにしましょう。何もかも」


 その体を守っていた異能力は消え去り、簡単に首を跳ね飛ばせた


 次


 そのまた奥に向かう


 原因を殺すため



「少し見なくなった間に変わっちまったなお前」


「変わらないね。光は」


 周りはすでに気を失っている。威圧の効果範囲、それから威力が上がっている気がする。それに対象も絞れる


 光にはかけなかった、少し話したいと思ったから


「西方の爺さんまで殺すとか、非常にもほどがあるぜお前」


「仕方ないじゃないか。終わらせるのに必要なんだから」


「俺も殺すか」


「殺すよ」


 光は手を挙げて座り込んだ


「そっか・・・じゃあ一つだけ教えといてやるよ。依頼料もなしでいい」


 それだけ聞いて殺そう


「――――――――――」


 ・・・は?


「うそ。つくなよ」


「いいさ。信じなくても。ただの命乞いだと思って聞き流せ。お前の敵に変わりわねえ」


 ・・・もしそれが本当なら


「友人だったよしみで今回は見逃すよ」


「・・・甘さはそのままだな。わかった、俺はもう身を引くよ家捨てて隠居するわ」


 多分光は本当にそうするだろうな。長く一緒にいたからわかる、こいつはそういうやつだ


 僕はそのまま後にした。少し確かめたいことができた


 まだ爺さんも父さんも見ていない。だけど後だ


 もしかしたら。もしかしたら・・・


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