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閉ざした世界に革命を。  作者: 凛月
第2章 「革命軍」
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革命軍1

 今、僕と華蓮は王に連れら最深部へ向かっている


「君のその異能力。すさまじかったですね。できれば加わっていただきたいものです」


「それは・・・この先をみて考えます。どっち道帰っても拘束されるだけでしょうからお願いすることにはなると思いますが、ははは」


 苦笑いしかできない。それくらいのことをやったのだから


 思い返すと頭がくらくらしてくる


 でも華蓮を守るてめだったんだ仕方がない


 華蓮は今僕の手を握りながら彼らのことを警戒している


 さっきまで争っていた相手だ。あの場面は信用できたとしても何かしてくる可能性は捨てきれない


「なあ、リーダーほんとにそいつ信用していいのかよ」


 さっき王の隣にいた人だ。警戒されるのは仕方ない。


 こちらも警戒(主に華蓮が)しているのだからお互い様だ


「あの状況を諫められたのは彼のおかげです。失礼ですよジン」


 ジンと呼ばれた少年、僕と同じくらいかな。黒に近い灰の髪をしている


「あんなもん、おれにかかりゃ・・・


「仕方のない殺し以外はしないというのが私たちの矜持です。守らなければなりません

 革命軍をうたってはいますが、無用に殺してしまえばただのテロリストです」


 「わーってるよ」


 彼は気の抜けた返事をして足早に降りて行った


「今回の争いで同胞に犠牲を強いてしまいました。しかし君を攻めることはありません

 君たち側もたくさん死者が出てしまっているのでしょう」


「・・・ええ。顔見知りが二人ほど。僕も最初にあなたを殺す手伝いをしましたから。何も言うことはありません」


 今回のこれはそういうものだったんだ


 人死にが出るのはあたりまえ、そんな戦いだったんだ


 最初から僕がさっきみたいな力が出せたなら被害は少なかったかもしれない


 でもそんな覚悟はできなかった


 タラればはもうやめにしよう


「ふむ、最初というと・・・あの鉛玉のことでしょうか。ユンファの異能力がなければ今頃私は天にいたでしょうね。ははは」


 自分の命が危機にさらされていたというのに笑ってすますなんて・・・僕なら部屋の隅で震えてるんじゃないか


 王は自分の隣にいる、有栖よりはちょっと大きいくらいの女の子の頭をなでた


 多分この子がユンファってこなんだ


「戦いの話はこの辺でやめにしましょう。そろそろ目的地です」


 階段にはB10と書かれている。かなり下ってきた


 階段を下りてすぐ。巨大な扉がそこにあった


「ここにあなたが知りたかったものがあります」


 扉の先はにとにかく広い、対の先まで数キロはありそうな空間が広がっていた


 僕たちは床から時十数メートルの高さからそれを見下ろしている


「これは、町?ですか?」


 道があって、家もある。家は全部同じ形をしてある。色も全部同じだ。


 中央には大きな建物が立っている。大きいと言っても横に広く二階ほどしかフロアはなさそうだ


「ええ。我々は地下街と呼んでいます。異能力を持たない者たちはここで生活しています。ほかの場所でも同様に」


 王は床・・・ここでは地上と呼んだ方がいいか、それくらい広いんだ


 地上に向かって降りていくので僕たちもそれについていった


「ここには・・・そうですね。四千ほどの人が住んでいます。ほかのところはもう少し小さくてここほど人数はいませんでしたけど、ここまで大規模のものは初めて見ました」


 僕はこの地下街というものを初めて見たけど。地下にこんな空間があったなんて今でも信じられない


 それに政府が隠していた理由がまだわからない


「なぜこんな施設を政府は作って隠しているんでしょうか」


「それは私にもわかりません」


 革命軍のリーダーがただ施設を荒らしまわっているなんて、それはただのテロリストの所業じゃないか


 いや。なんの大義名分もなくこの人が動いているなんてことは思えない


「なら施設を攻撃して回る理由は何なんですか」


「攻撃と言われますと頭が痛くなりますね・・・ことについては少し話が長くなります。下で座りながら話しましょう。私も無事だと皆に伝えなくてはなりません。あなたのことを紹介しておきたいですしね」


「わかりました」


 僕は黙ってついていくことにした。華蓮もまだおとなしくしている。あまり興味はなさそう


 下について、王を見た数人がこっちに駆け寄ってきた


「リーダーおかえりなさい!」


「上の様子はジンから聞いています。お疲れさまでした」


 先に降りて行った男が先で何やら話していた。こっちをちらちらとみてくる人もいる


「ただいま戻りました。タオ。ミヤ」


 タオと呼ばれた少女はまだ小学生くらいに見える。ピンクのショートカットの子だ


 ミヤと呼ばれたのは大人の女性。姉さんと同じくらいのとしに見える。緑の長髪を束ねて胸に垂らしていた


「皆に話があります。集めてもらえますか」


「わかりました。呼んできます」


 ミヤさんはそう言って後ろに下がって行った


 タオは先ほど王さんがなでていたユンファとじゃれついている。姉妹なのか顔が似ている


 ほどなくして十数名の人たちが集まってきた。主要人物リストに載っていた人たちがほとんどで数人知らないかをがいる。しかし少ない、多分死んだんだ。争いの中で


 集まったみんなは王さんを見ている。僕を見る人もいたけど、今は王さんの話が優先みたいだ


「上の蓮中は撃退・・・とはいきませんが無力化することができました。しかしカイ、シャン、ヘイが戦死を。彼らは皆を守るべくために戦いました。勇敢なる死に哀悼を、そして祈りを」


 彼らはそれぞれ手を握り胸をたたいた。悲しみはあるが、健闘に対する感謝だ 


 きっといつかは自分もそうなるだろう、しかし戦い抜くという覚悟が見える


 戦死者の話はここで終わった。ここにいない人の数だけ経験してきたんだろう


 数をこなすにつれ簡略化してきたんだろう。悲しんでばかりはいられないから


「皆ジンから聞いていると思いますがこの少年が上の戦いに区切りをつけてくれました。これからともに進む仲間になるかもしれません。優しくしてあげてください」


 そういって僕の背をたたいた。


「・・・そう言えば、君の名を聞いていませんでしたね」


「僕は東方貴樹です。こっちは華蓮・・・妹です。よろしくお願いします」


 華蓮は彼らを不機嫌な顔をしていた。もともとは敵対関係だった人たちだ警戒態勢が続いている


「ここにいる者たちは仲間になった時、姓を捨てます。君も考えておいてください」


 何かの通過儀礼のようなものか。気にはならない。ほとんど名乗ってこなかったから愛着ないから


「ジンから聞いてはいるが東の人間とは聞いてないぞ。それにリーダーの頭狙ったのもそいつなんだろう?信用していいのか?」


 聞いてきた青年。成人はしていそうな顔つきだ


「彼は親族、あれは東方の当主ですかね。西方の当主もいましたか。彼らを無力化して手を貸してくださいました」


 青年は目を丸くした。それは聞いてないといった顔だ


「しかし、親族を裏切るようなやつを信用できるのか?」


 赤髪の青年だ


「それは俺に対していっているのか、ヨウ」


 黄土色の髪をした中年の男性が赤髪の青年ヨウににらみを利かせる


「す、すまねえ、おっさん。悪気はないんだ・・・」


 ヨウは小さくなって一歩下がった


「俺はローガン。東の人間なら名前ぐらい知っておろう」


 黄土色の髪、アメリカによくいる顔立ち。大戦で名をはせたクレア・バトラーの親族だろう


 本家とかかわりの深かったバトラー家の人だ。顔は知らなかったが名前は知っている


 僕は頷く


「俺も国から派遣されインシーと最初の暴動鎮圧に加わっていた。そこで俺は家を捨てここにいる。家のことは言わねえがお前はなぜここに来た」


 威圧感がすごい。隆則さんと同じくらいのガタイのよさに、外国の顔だ。少し怖い


 後ろの華蓮からの圧もすごい。つぶされそう


「彼はまだ加われると決めたわけじゃないのですローガン。私たちの行っていること彼はまだ知らない。皆が信用できないというように、彼もまた私たちを信用してくれてはいません。これから説明するつもりです」


 王さん。インシ―さんが助け舟を出してくれた


「・・・そうか。ならば同席しよう」


 ローガンさんが同席・・・華蓮、頼りにしてるよ


「ではこれにて解散としましょう。リンの準備が済み次第次の段階へ進みます。


 ここにいることがばれた以上急がねばなりません。持ち場に戻り作業を再開してください」


「「了解」」


 インシ―さんが指示した通りみんな作業に戻って行く


「それでは話を始めましょう」


 僕と華蓮は用意された椅子に座った

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