Side:紫雨
ある日、
「あのっ…華道部って、ここ、ですか?」
和室のドアの隙間から見知らぬ女の子が訪ねてきた。
「そうだけど…入ってきたら?」
「は、はいっ!」
といって、彼女は入ろうとして…
「ふきゃっ!」…ぺしゃ
段差でつまずいた。
「だ、大丈夫?」
「大丈夫です///」
カァァァァ…と、擬音語がつきそうなくらい赤かった。
「えっと、君は華道部入部希望者?」
「あ、はいっ!」
「えっと…それじゃあ、君は、なんで華道部に入ろうとしているか聞いていい?」
「あ、はい。
私は、昔からお花が好きで…
それと、おばあちゃんがよくお花を活けていたから…です。」
「それで興味を持ったんだね。」
「はい。」
「あと、華道部は僕だけなんだけど…」
「はい。そのあたりも大丈夫です。」
「じゃあ、この入部届を渡しておくね。」
「わかりました。」
「あ、自己紹介、忘れていたね。
僕は、轟鬼 紫雨。君は?」
「私は、小鳥遊 蒼羽です。」
ニパ、と笑った彼女に僕は笑い返した。
そして、この子が…僕が初めて好きになった人。
一目ぼれだった。
小鳥遊 蒼羽さん。
彼女の苗字のように小鳥のようにかわいかった。
そして、浜須賀高校、一年。つまり新入生。
そんな彼女が、部活見学初日に真っ先に華道部に来てくれたのだった。
それが始まりとなった。
ふぅ、連載二回目です。
これからどうなっちゃうのかな。
(↑自分でもわからない話ww)
ここまで読んでくださった皆様ありがとうございました。