番外編 汀と怪異のお楽しみ会
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「やあ稲ちゃんこんちゃ。今日はお友達連れて来たんだ」
「あら汀殿、やっと私にも『ちゃん』の意味が分かってきたわ。友達?」
「うん。骨格標本のスケ君、ケセランパサランのケセランちゃん、それにベートーベンのベン君だよ」
「まあ、なんと景気の良いこと」
ここでそれぞれ自己紹介が始まる。
「こんにちは。ケセランちゃんです」
「どうもスケ君と申します。骨張っててすみません」
「ベンちゃんことベートーベンと申す」
ここに追加のゲストもやって来た。
「僕を忘れて貰っちゃ困るなぁ。魂くんです」
魂が黙々とけん玉をして地縛霊の稲さんを楽しませている。
「なんと楽しい軽業か」
「ありがとうございます。クラブでやってたんです」
「はて。くらぶとな」
「ご婦人、ここいらでは沢山の若者が男女共勉学に励んだ後、どうやら身体を動かしたり楽器を鳴らしたりして技能を身に付け、楽しく競い合うようなのだ。それの事をクラブと呼ぶようだ」
「まあ寺子屋後に」
「てらこや。古いいいかただよね」
ケセランも会話に加わる。
「そこでこれ。けん玉やってました。楽しいですよ。それに一人でも出来ます。長年一人で居たら退屈でしょう?」
「あの人思えば時間など」
「乙女ですなぁ」
スケ君も会話に加わる。
「なあ。良い子なんだぁ」
「かわいいよね」
「うむ。愛は永遠に有るものよな」
「かわいいだなんてそんな」
ケセランパサランの言い様に思わず地縛霊お稲の顔も赤らむ。
「純真だね稲ちゃん。ささ。今日はお酒やおつまみ、ジュースも用意したんだ。皆で乾杯しようよ」
汀秘書官は全員に紙コップを渡し、魂くんとケセランちゃんにはジュースを、ベンちゃんと稲ちゃ、、ん、そして自分にはビールを配布した。
「すまぬ人の子みぎわ殿。我らは霊体故見た目は飲む事は出来ぬ。供物として戴く様子をお見せなら出来るがな」
ベンちゃんことベートーベンが指揮のタクトを振ると、皆が美味しく飲み物やおつまみ、お菓子を食べているシーンになる。
「あー。良いんだ良いんだー」
「あ!あの声は花ちゃんだ!」
そこに現れたのはトイレにいて北枕の身体に魂君を入れていた花子だ。
「あれ?トイレから動けたのかい?」
「今までは動けなかったの。でも今日気付いたら出かける事が出来たの。私も混ぜて」
「まあおかっぱの可愛らしい女の子。まあ可愛らしい子」
地縛霊の稲さんは花子を招き入れ、ジュースを紙コップに入れて手渡した。
「ありがとうお姉さん、お姉さんはまだ動けないの?」
「地縛霊故な」
「そんな地縛さんには美味しいもの出しちゃおう!」
汀秘書官はここで卵の巾着という料理も出した。これが後々全く違う形でとんでもない話になるのである。
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