桑畑博士の科学的飲料3
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サメザメとお互いに抱き合いながら泣くケイコ助手と汀秘書官。それを見てもゲラゲラ笑う北枕助手という変な組み合わせに桑畑博士が割りと辟易していた。
その解決案はあっさりと出た。
「まあほっとけば良いかの」
桑畑博士は3人を放り出す事にした。
「どうせ明日には治まっとるじゃろう」
桑畑博士は去ってしまった。3人は『虚無かん』『高揚かん』『軽快かん』等を次々試していた。
翌日の朝礼はこの3人がズタボロな顔してやってきた。
「博士、あのドリンクは何なのです?とても疲れているのですが」
「私もですわ。ちょっと休憩貰えませんでして?」
「うー。トニー、力が出ないよ」
3人して桑畑博士に愚痴を言うが、汀秘書官のトニーとは誰の事かは分からない。
「ふむ。朝ごはんはちゃんと食べなくてはの」
博士は分かっているのかいないのか変な答えを返したが、ぐったりした中でも汀秘書官の顔が綻んだ所を見ると、返しはお見事だったのだろう。
桑畑博士は3人のぐったりした姿を見て桑畑博士が物々交換言い出す。
「ふむ。脳刺激ドリンクは疲れると」
それを脇に居る臨時の職員がノートにメモする。
「あー。開発途上だったんですね」
「うむ。まさかこんなにも消耗するとは思わなかったわい」
「それを飲ませるのは酷いよ博士~」
汀秘書官の言い様に、桑畑博士は反応した。
「はっはっは。儂は別に飲んでくれとは頼んでおらんぞ。アレはの、飲みたくなるようにしてあるだけなのじゃ」
「それはどうやってですの?」
「そんなもの勘じゃよ勘、それくらい出来なくて何の科学者じゃ。はっはっは」
この後解析班が飲み物と缶等を解析し、その勘を形にしていくのだ。
今回のこの感情缶(後にこのような名前で呼ばれる事になる)は、その研究段階で物凄く難航した。
何故なら何の疑いも無く飲ませしまうパッケージに解析班が大ハマりしてしまい、慢性的に飲んでは翌日ぐったりしてを繰り返したからだ。
桑畑博士が送り出した悪意のマジックループと呼ばれ恐れられたのは後程の話だ。
ちなみに撤去にも数日を要した。
撤去の為の作業員が疑いも無く飲んでしまい、使い物にならなくなってしまったのだ。
誰にも伝えていないがこの感情缶の最大の被害者こそ開発者の桑畑博士本人である。開発しては飲み、飲んでは翌日ぐったりしていたのだから。
結局このドリンクは防衛軍でも使い道が無かった為、遂に失敗作置場の肥やしになるのである。
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