北枕助手研究所4
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恐怖の北枕助手生物兵器発表会から翌日、何気に桑畑博士は困っていた。
「おーい。そのケーブルくれ。いや検見川君、それは違うぞ、それでもない。どうして分からんのじゃ?」
「おーい。お茶くれ。熱いわ!」
「こっちはぬるいわ!」
桑畑博士は一番助手と優秀な茶坊主を引き抜かれて困り果てていた。しかし桑畑博士はいつまでも悩んで居たりはしないのである。
「おーい北枕君、君とケイコ君のクローンを100体ばかり頼むぞい」
「あ……はい」
北枕助手は不承不承頷いてクローンを作り始めた。
100体のクローン、まあ研究が捗るだろうし、色々と困っているのだろう。
しばらくして北枕助手が依頼主の桑畑博士の前に現れた。
「出来ました。乾燥僕とケイコ助手です。お湯をかけて3分間で僕やケイコさんが出来上がりますよ」
なんだかカップ麺のような仕様に仕上げたが、何故か服まで着ている。倫理面の配慮だね。
桑畑博士は面白がって100体全ての乾燥北枕と乾燥ケイコをあけてしまった。
当初性格の全てを移植しておいた北枕助手とケイコ助手は順調に助手と茶坊主をこなし続けた。しかし、約一時間程した頃、突如乾燥北枕&ケイコが砂のように崩れてバラバラになった。そこいらに散らばるその破片を回収して回る所員の皆さん。これはどうした事かと騒ぐなか、桑畑博士が静かに声をあげた。
「遺伝死だ」
遺伝死というのは、その形になる為に自ら破壊する遺伝子の本能的な物だ。例えば手。これは最初ただの丸い形なのだが、指の間の肉を形成していた細胞は死んで無くなる。こうして手が形成されるのだ。これが遺伝死である。
桑畑博士はちょっときつめな顔をした。
翌日、北枕助手が木の家で目覚めた頃、桑畑博士が既に研究室で何かやっている。
「あれ?博士、おはようございます」
「北枕君、君自爆遺伝子を昨夜の乾燥君達に仕込んだね」
「あら。バレてましたか。でもあれは大量に有っても困るモノですから」
「そうじゃろうのう。北枕君の仕事が無くなるからのう」
北枕助手は困ったような笑みを浮かべて答えた。
「いえ。そんな事より」
「安心してくれ北枕君」
桑畑博士が北枕助手の方を見て続ける。
「儂が北枕君を見誤る事など有りはせんよ」
背後では次々クローン北枕とケイコが出来上がってはちりじりに桑畑博士がやって欲しい作業を開始している。
「まあそういう事じゃよ。儂に任せてくれ。のう北枕君」
「ハイハカセ」
そう答えたクローンの北枕助手を連れて行ってしまった。
「早速間違ってるじゃないですかー!」
北枕助手の半ベソの抗議は何の役にも立たなかった。
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