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ごめんなさい。間違えて投稿してしまいました。

このページの前にもう1ページあります。

よろしくお願いいたします

彼女との出会いは十五年ほど前になる。



当時小学生だった僕はいじめられていた。

その日もいつものように学校からすこし離れた公園でクラスメイトから暴行を受けていた。


いじめのきっかけは何だったか覚えていない。

やけに狡猾なやつらで、服で見えない箇所ばかりを狙われていた記憶がある。


美也子はその公園の隣の一軒家の住人だった。

いつも僕が暴力を受けているところを二階の部屋から見ていたらしい。



彼女に出会った日。

その日、たまたま彼女の住む家の窓を見た。

ずっと僕が殴られているところを見ていた彼女と目が合った。


全体的に色素が薄く、とても神秘的に見えた。

背中まである薄い茶色の髪はぐしゃぐしゃとウェーブがかって、その間から覗く薄い茶色の瞳は見たことがないほど透き通ってキレイだった。


その日。たまたま、珍しく僕は顔を殴られた。

腫れ上がる感覚、飛び出た鼻血。

脳が揺さぶられるような痛みに一瞬意識が飛びそうになりながら、見ているはずの彼女へ助けを求めた。


その瞬間、僕と同じ箇所に手品のように傷が浮き上がり、鼻血を吹き出す彼女を見たのだ。


その後も続くいつもより過激な暴行に彼女はオロオロとしていた。助けたいと思ったらしい。

焦った様子で僕を見ていた。たまにリフレクションが起きて顔に傷を付けて。それでも僕を見ていた。

痛みが続く中、彼女のその様子が孤独から救ってくれた気がして嬉しかった。


やがて通りすがりの人が通報していたらしく、警察がやって来た。


警察に補導される同級生たち。

一人の婦警に「大丈夫?」と訊ねられ、僕はぼんやりとした頭で彼女の家の窓を指さした。


あの家の子も傷だらけだ、と。






ありがとうございました

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