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花たちは今日も元気に咲き誇る  作者: 椿想香
秋 遠方にいる貴女を想う
79/89

77合流、そして…2

アヤ視点です。

「争いは憎しみしか生まない。だが、俺たちは黒ユリとの戦いから逃げるわけにはいかない。


己の生命が危険に(さら)されたら遠慮なく敵を(ほふ)れ!

責任は白ユリ学園の理事長である俺が取る


戦闘で生じた感情は隠さず全て、俺にぶつけろ!

俺が1つ残らず受け止めてやる


 だから……絶対に死ぬな」

「「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」」


(これが、白ユリ団の結束力…)

私はその凄さに圧倒されながら、作戦会議での理事長の言葉を思い出していた。


___


「改めて言うが、黒ユリとの戦闘は命懸けだ。自分の命を守り、相手の命を奪う。特に…柊君とすみれ君、君たちは戸惑いなく相手の命を奪えるか?」

「それは…」「………」

「本音を言ってくれ……と言っても俺には分かるから誤魔化せないぞ」

(確かに〜理事長の前では嘘はつけないもんね〜)

私は一人、そんなお気楽なことを考えていた。

「……わ、私は無理です。相手は私たちと同じ人間なので……」

先に返事をしたのは意外にもすみれだった。

「でも、桜を…私の友達を傷付けるなら、その人たちを許せません!だから相手を傷付(・・)ける覚悟はできています!」

実にすみれらしい温かい理由だと、私は思った。

「分かった……柊君は?」

「……私の魔法は簡単に多くの人の命を奪うことができます。でも、私は……

(私は桜のためならなんでもできると思っていたし、実際やろうと思った。でも…)」

「柊君、思ったことをそのまま口にして良いんだぞ」

柊が言葉を詰まらせても、理事長は急かさずに待った。

「私はこの魔法で人を、殺したくない……です」

言い切ると、柊は俯いてしまった。

すると、理事長が柊とすみれに近付き、二人の頭をゆっくりと撫でた。

「よく言えた!それこそが二人の本音だ。忘れるなよ?」

「はい!」

「…では私たちはこの作戦に参加できないですね……」

「おいおい柊、今は作戦会議だぞ?もちろん二人には参加してもらう」

「「え?」」

「柊君とすみれ君は他の白ユリ団員と一緒に城外で敵の足止(・・)めをお願いしたい」

「足止め、ですか?」

「ああ、最初は黒ユリ内で実力の低い奴らが大量にくる。今回は桜奪還が目的だから、こちらはできるだけ少人数で挑みたい。そこで君たち二人には大量の敵を足止めし、白ユリ団のサポートをしてほしい」

「はい!」「分かったわ」

(二人は城外で白ユリ団のサポート。なら私は?)

「彩芽君と紅蓮君と白蓮君は、先に城内に侵入してほしい。紅蓮君と白蓮君は何かと城に詳しいだろ?その知識をここで発揮してくれ」

「了解」「分かりました」

「理事長〜なんで私もですか?……あ」

私は疑問を持ったが、答えを聞く前に分かってしまった。

「彩芽君の思った通りだ。彩芽君の友と協力して、できるだけ早く桜と合流してほしい。俺たちの戦いが長引いて桜が人質として取られるのを防ぎたい」

「なるほど…分かりました!このあとすぐに、ラス君を呼んでおきま〜す!」

こういうことは、私の友達のラス君が一番得意とする所だ。

「それと……城内には黒ユリテトラがいる。3人とも強いのは知っているが無理せずに、桜を白ユリ団に届けることを最優先してくれ」

「つまり、3人で協力しろってことだね?紅蓮、白蓮」

「そういうことだな」

「よろしくね、二人とも」

__


「ラス君、今日はよろしくね」

『任せてよ!』

「アヤ!」

「どうした?紅蓮」

「俺たちも行くぞ!」

「そういえば、どこから侵入するの?」

「とりあえずアヤは、僕たちに付いてきて〜」


ひたすら二人の背中を追いかけて森を抜けると、目の前に城の壁が見えた。

「近くで見ると、結構デカイね〜見上げると首が痛い…」

「そうだな……っと!」


ガチャン…


「え?」

城に気を取られていると、目の前にいつの間にか扉が出現していた。

「ほら何しているの?アヤ」

「急ぐぞ!」

「は、は〜い」

空気の読める私は、つっこまなかった。


「どう?ラス君」

『リンはこっちの方にいるね』

「そっちか…」

ラス君がリンの位置が分かるのはリンに付けた(すず)のおかげ。これはラス君とリンのお互いの位置を知らせることのできるもので、白蓮に頼んで作ってもらったものだ。

『あ、リンの方もこっちに向かってきてる!』

「……なんで桜は自由に出歩いているんだ?」

「紅蓮と同意見だよ。あのアリウムが桜を檻に入れて無いわけがないのに…」

「もしそうなら、桜は絶対に脱獄しそうだけど?」

「「たしかに」」

___3人の結束はその言葉で深まった、かもしれない。


『あ、リン!』

『ラス〜』

角を曲がると、私の友達がくるくるとじゃれ合っていた。

(か、かわいい!やっぱり私の友達が一番かわいい!)

思考が変な方向へ飛びそうになる前に、私は会いたかった友達の名前を口にした。

「桜!!」

「あ、アヤ〜!」

「……紅蓮も白蓮も、数日ぶりだね」

「そう、だな」

「無事で良かった…」

桜の言葉が少し固いと感じた。

(あ〜……私が一肌脱ぐか!)

「そうだ、聞いてよ桜!紅蓮ってば、『悪いのは全部俺だ!! 絶対に桜を助ける!』て言ったんだよ!

いや〜、あの姿はおとこまえだったな〜」

「ちょっと待て!アヤ」

「ふふふ、確かにその言葉は言っていたね」

「言葉はあってるが、文脈が違う!!」

「……えっと?」

「まぁ、ちょっと違うけど 「全然違う!」 似たようなことは言っていたよ!」

(これでどうだ!お互い意識しているのだから、このまま行けば良いのに…)

「その、紅蓮。…ありがとう」

桜は頬をほんの少し赤くして、笑って言った。

「ど、どういたしまして?」

案の定、桜の攻撃は紅蓮にクリティカルヒットした。


「さて、無事に合流できたしこのまま脱出したいのだけど…」

私たちは後ろを振り向いた。

「まぁ、そう簡単にはいかないか…」

「今は刀があるから、私も力を貸すよ」

「……よりによって、NO.2と遭遇するとは僕には想定できませんよ」


「ふぁ〜……眠い……。誰か侵入していると思えば、紅蓮と白蓮か

 …あれ?なんで桜がいるんだ?監禁されてなかったか?」

目が一気に冷めたわ〜、とか目の前の人がボヤいているのを無視して、私は桜に向き直った。

「桜?監禁って何?」

「あー…えっと…」

「桜、君はやっぱり監禁されていたんだね?」

「いったいどうやって脱獄したんだ?」

数秒考えていたが、結局桜は諦めて話してくれた。

「なんか、鍵が落ちていたから試してみたら……開いちゃった!」

「「「『…………』」」」

『事実です』

「やっぱり桜は桜だね!」

「アヤ、それは私を褒めてるの?貶しているの?」

「あっはっはー」

もちろん、ネタにしているに決まっている。


「鍵が落ちていた?なら、シオンの落ち度だな。後で報告しないと」

「……蒼星さん、あなたに『後で報告』できる時間があると?」

「なるほど……紅蓮は俺を倒す気なのか…」

「僕も忘れないで下さい、蒼星さん」


理事長から無理をするなと言われているけど、ここはやらなければいけない所だ。感覚だけど、この人から逃げることはできない気がする。ある程度戦ってすきを付く必要がある。

(二人が戦闘態勢に入ったってことは私の感覚は間違っていなさそうね…)



「ふふふ、眠気覚ましに運動したいし、ちょうど良いや」


___こうして白ユリvs黒ユリの戦いが始まった。

今度こそ、戦闘書きます。

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