61決勝戦続_前半_3
桜視点です。
ついに決着がつきます~
「もうちょっとだね、アヤ」
「そうだね……あ、これおいしいよ!桜」
私とアヤは待機場所でくつろいでいる。部屋には椅子と机だけでなくお菓子や飲み物が色々置いてあるので、白ユリ団員が呼びに来るまでそれらを楽しんでいた。
「本当だ!茜も食べなよ!」
「いや、今はいらない…」
「あ、あの~俺は欲し「あ?」……」
「決勝戦まだかな~(アヤ、落ち着け)」
「そうね(空気が悪くなる)」
「もうちょっとだよ(ごっめーん、ついイラっと…)」
「………(女の恨み、マジこわい……)」
トントン
「失礼します。決勝戦開始10分前となりましたので、会場に向かいたいと思います。……皆さん準備はよろしいですか?」
「「「「はい!」」」」
「では、行きましょう。」
◇◇◇
今回の決勝戦も前回同様に、出場生徒全員が橋を渡り終えたら、誰にも干渉させないために橋は消えた。
(さて、柊とすみれがあんなに応援してくれているんだし頑張りますか…)
『決勝戦、開始!!』
ガキンッ
決勝戦続が開始したと同時に戦闘が始まった。
アヤを除く3人の生徒の剣から火花が散った。
「ははは!やっぱり君たちは強いな!」
「私たちは女なんだから、気を使って欲しいわね」
「はは…そうしたら俺は確実に負けるぞ!」
「知るか!!」
軽口をたたけるぐらいお互いが落ち着くと、木蓮が火を剣に纏わせた。
「さすがに男が負けるとカッコ悪いし、勝たせてもらうぞ!」
すると、火が激しく燃え上がった。その火は時々手や顔の近くまで揺れるのでとても熱い。
「チッ…」
茜さんはさがることを選択したようで、私と木蓮の一騎打ちになった。
「桜はスゲーな!ここまで耐えた奴は初めてだ!!
だが、俺の魔法はこんなもんじゃないぞ!」
「ッ……」
木蓮はまた火力を強くした。全身から汗が滝のように流れ、雨のように足元を濡らしていた。
炎が空気を揺らし、私の髪も揺らす。
相手の目は炎と同じぐらい赤く光っていて、今にも融けそうな私がそこにいた。
(熱いし、汗を拭けないし、木蓮の顔がムカつくし…)
余りにも熱すぎて、イライラしてきた。
「…アッツイ男は大っ嫌い!」
木蓮の剣を押さえていた力を少し抜き、木蓮を前に出させた。その力を、刀を傾けることで横に流し、素早く刀の先を地面に落とした。
すると、木蓮の剣はそのまま私の刀の上を滑り落ち、地面に深く突き刺さった。力が強かったせいか、予想よりも地面を砕き、炎は消え、剣は抜けにくくなった。
(…これは良い誤算だ)
私は木蓮に攻撃を仕掛けようと構えると、殺気を感じたのか、木蓮はこちらに体を向けた。
「ちょっと待て!剣が抜けるまででいいから~!!」
「ここは戦場だよ?木蓮くん
(汗かきすぎて頭クラクラする…)」
「私もその通りだと思う。
(私熱いの苦手なのよね…)」
「というか、この決勝戦に男子いらなくない?
(ペロちゃんの件、忘れてないよな?)」
(((ムカつくから、とりあえずお前をぶっつぶす!!!)))
「あ、あの……さ、三人とも…(心の声漏れてるぞ!)」
「「「ぁあ゛?」」」
「ヒッ…」
最初に私が木蓮の顔に向けて刀を突き出した。もちろん相手がギリギリ避けられる速さにしたので、木蓮の頬に傷だけが残る。勢いで避けた木蓮はバランスが安定していなかったので、足をかけて後ろへ倒れさせた。しかし問題児はそれでは終わらず、倒れる勢いを利用して後ろに跳び下がり、私から距離をとった。
木蓮は両足を深く曲げることで体勢を安定させたが、茜さんはそんな木蓮に雷を纏った細剣で間を開けずに攻撃した。木蓮はしゃがんだまま両腕で防ごうとすると、茜さんはわざと狙いをずらして、次々と両腕に浅い傷を次々と作った。これではジリ貧だと感じた木蓮は下から斬りかかろうとしたので、私は木蓮の背に攻撃を仕掛けることで相手を左へと退避させた。
「ふー……危なかったぜ」
木蓮は一息ついて戦闘を続けようと立ち上がると、私たちの上に大きな影が被さった。
「掛かったね」
嬉しそうなアヤの声で上を思わず見た。そこには、
「な、ななな、何なんだ!!その鳥は!?」
とてつもなく大きい鳥に乗ったアヤがいた。
「あの暑苦しい奴をヤッちゃって!!炎」
その瞬間、鳥の口から木蓮に向かって炎が飛び出した。
炎が消えたときそこには焦げ跡しか残らず、ただ……
「ゥゲッ……」
炎のげっぷだけが響いた。
活動報告にも書きましたが、今日から『週一チャレンジ』をしたいとおもいます。
この章が終わるまで、日曜日朝7:00に投稿する予定です。
毎週読んでいただけると嬉しいです!




