36水と問題児の遭遇4
今回は桜視点、柊視点(少し)、桜視点となります。
『3、2、1、試合開始!』
なんとかすみれの落ち込みを収めた所で、Cブロックの試合が始まった。このブロックには柊が出ている。
「柊さんなら圧勝してしまいそうですね…」
「う~んどうだろう。この試合には…」
「あいつがいるからね。」
「あいつ?アヤ、竜胆さんの言うあいつって?」
「…木蓮君」
「あ~なるほど」
「?…すみません。その、木蓮さんってどんな人何ですか?」
「すみれは知らない?火の魔法保持者で、体育や戦闘授業の度に何か壊す男子生徒のこと。」
「あ、それなら知っています。毎回先生方や白ユリ団の方が大変そうにしていますので、……もしかして」
「その問題児が木蓮君だよ。」
「そんな火の魔法保持者が相手だったら、水の魔法保持者である柊にとって厄介な相手となるね…(柊、ドンマイ!)」
「な、なるほど…」
「でも、試合会場は広いからあの二人が遭遇しない可能性の方が高いんじゃないかな?
(遭遇したら面白そうだけどね。)」
「ほらそういうのは、噂をしたらなんとやら、というものですよ?
(竜胆さんに激しく同意です!)」
「ふふふ。そういうものなのかな?
(だよな?彩芽)」
「ははは。柊を思うなら遭遇しないことを祈るのが正しいよ、二人とも…
(と言う私も二人に同意)」
「???
(三人とも仲が良いのですね。先程から何か繋がりがあるような…)」
◇◇◇
「ぎゃ…」「ぐっ…」
試合が開始してから、地面の下に溜まっている水を地面に生えている草の根本まで上げた。
これで近くを歩いた敵が分かるので、罠にかかった二人の生徒を苦無を用いて脱落に導いた。
「さて、また一人来たっ…………うわ最悪。」
新たにかかった生徒の前に姿を見せると、そこにはその生徒の背丈以上にある大剣に火を纏わせ、私に心底嬉しそうな顔を向けて来る問題児がいた。
◇◇◇
「あっはははは~」
「さっすが柊~ははは!最高~~」
「ははは!噂はするべきだな。」
「あ、あの~…三人とも大丈夫ですか?」
「「「全然(笑)」」」
「いや~これは笑えるな~」
「こんなに早く遭遇するとはね、僕も思わなかったよ。」
「がんばれ!柊~」
三人で肩を震わせていると、すみれがある画面を指差した。
「!!み、みなさん。あそこの画面を見てください!」
「「「……え!?」」」
柊たちが遭遇していた時、ちょうど反対側では凄いことになっていた。
ある女子生徒がバッタバッタと木をなぎ払っていたのであった。
「あれは誰?動きが早すぎて、顔がよく見えない…」
「ああ。あれは僕のクラスのネリネさんだよ。
彼女は、魔法を発動すると人間が無意識につけているリミッターが外れ、いわゆる戦闘狂になるんだよ。ああなったら、彼女が気絶するまで戦い続けるよ。
(こいつも問題児の一人なんだよな…俺のクラスは問題児が多いな。)」
「女子ってあんだけ木をなぎ払うことが出来るんだ~。」
「アヤ、貴方はこれ以上興味を持っちゃダメ。あれは彼女だから出来ることなんだから。」
「あ~やっぱり?残念~」
釘を刺しといて良かった。
「…あの~…ネリネさん、外側から円を描くように進んでいませんか?」
「確かに!そんな感じだね。アヤ、どう思う?」
「もしかして、外側から切るもの全部切って真ん中まで行く気なんじゃ…いやさすがに無いか…」
「彩芽さんの言う通りだよ。ネリネさんは戦闘好きだから純粋に勝負がしたい人なんだよ。(今の彼女は脳筋だから、何も考えてはいない。)
きっと、出場者全員と戦いたいんだと思う。(全部切りたいぐらい戦闘狂さ。)」
「「………(ヤバイ奴だ!)」」「そうなんですね。」
「でも、柊さんたちは(物凄く)運良く真ん中で戦闘しているから、ネリネさんが到着するころには決着はついていると思うよ。
(ということで、あの二人の戦闘を邪魔する奴は誰も居なくなった。)」
「柊がんばれ!
(ネリネさん、ナイス!)」
「今回も試合が早く終わりそうだね。
(柊、ドンマイ!)」
「よ、世の中には、いろんな人がいるんですね…」
___柊にとって今年一番の厄日となるのであった。
明日も同じ時間に投稿します!




