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花たちは今日も元気に咲き誇る  作者: 椿想香
夏 過去に思いを馳せても、今は変わらない。
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24理事長

遅くなってしまい、申し訳ございません

しばらくすると、白ユリがかかれた布を纏う5人の白ユリ魔法師団(強力な魔法を保有している人。白ユリの主な戦力。魔法学園で魔法が優れている生徒は、卒業後皆白ユリ団員となり、白ユリを黒ユリから守る。)がやってきた。

「私たちは魔法学園からの応援で来た白ユリ団の者だ。学園に連絡をしたのは君たちで間違えないか?」

「は、はい。」

どうやら、すみれが学園に連絡していたらしいからか、すみれが遠慮がちに答えた。

「そうか……遅くなって申し訳ない。

ところで、今の状況を説明してもらえるか?」

「分かり「私から説明させていただきます。」」

私の返り血を浴びた体を見て、視線を私の目に向けたので、私が説明しようとしたら、柊が割り込んできた。

(………柊は今回のことに責任を感じているのだろうね)

「しかし、内容がプライベートに関わることなので……その………」

白ユリ団の人たちは柊の歯切れの悪い様子から何かを察したのか、今分かる情報で理事長に報告をしはじめた。


「スターチスです。

生徒4人、保護しました。全員無事のようです。」

『分かった。…では、生徒たちから直接話を聞きたいから、すぐに学園に送ってくれ。

それと、後始末をよろしくな。』

「承知しました」


白ユリ団員が理事長に魔法で報告し終えると、こちらに目を向けた。

「今から学園に送るが、全員怪我はないか?」

「はい、大丈夫です。」

どうみても私に言っているようだったので、出来るだけ元気いっぱいに答えた。しかし、私以外のその場にいた全員に苦笑されてしまった。



転移魔法のおかげで、数秒で魔法学園についた。

「疲れていると思うが、理事長から『すぐに』と言われているので、このまま理事長室に向かうが………そこのピンク色の……」

「桜です。」

「桜…は、その格好のままじゃあ色々と大変だよな?」

「え~と、………そう、ですね」

「!私の魔法でとりあえず綺麗にしとくね。」

そう言うと、先程いた白ユリ団の一人が一瞬で返り血を綺麗にした。多分水魔法なのだろう。ちなみに白ユリ団が来る前に柊に聞いたところ、『布が水浸しにならないぐらいの少量の水で、ピンポイントに汚れの位置に水を移動し、汚れが落ちるように振動させ、最後に汚れた水が布に触れないように移動させる。これを数秒でやれなんて、私に死ねと言っているものだけど………分かっているのかしら?』と怒られてしまった。つまり、これを一瞬でしたこの方は素晴らしく魔法のコントロールが出来るのである。さすがあの有名な白ユリ団員だ。私たちにとっては憧れの人たちだ。

「あ、ありがとうございます。」

「いえいえ、このぐらい気にしないで~」

「おいカトレア!急に高度な魔法を使うな!生徒が怖がるだろう!」

「はあ~~別にいいじゃない!私の魔法よりあなたの顔のほうが怖いと思うけど?」

「!」

どうやらリーダーぽい人がスターチスさんで、先程高度な魔法を使った女性がカトレアさんという方らしい。まあ、確かにスターチスさんの顔はすこしいかつくて、黙って見られていたら睨まれていると錯覚しそうだ。(口には出さないよ!)

「まあまあ、二人とも落ち着いて。」

「「落ち着いている」わ」

「はぁ~~~

じゃあ、生徒たち。その二人は放っておいて、理事長室に行きましょう。」

「「「「……………はい」」」」

仲が良いことはよく分かった。

「「あすた!!」」

二人はまだ叫んでいたが、安須汰あすたさんは歩き続けた。



コンコン…

「安須汰です。例の生徒四人を連れて参りました。」

「ご苦労。…しばらく、生徒だけにしてくれ。」

「「承知しました」」

理事長室には何人かの白ユリ団員がいたらしく、部屋から出ていった。


「さて、生徒たち。そちらのソファーに座ってくれ。」

「失礼します」

「失礼します」

「し、失礼します」

「失礼しまーす」

それぞれの態度で入口に近いソファーに座り、理事長は、向かい側のソファーに座った。

ここで少し理事長のことを説明しよう。理事長、ジニアは46代目の白ユリのトップである。歴代の白ユリのトップは優れた魔法を持っていて、学園の理事長もやはり実力で選ばれるため、必然的に白ユリのトップと理事長は同じ人になり、理事長直属の白ユリ団は国を防衛する仕組みとなる。トップと言ってもすべての権限があるわけではないので、今のところ政治が荒れたことはない。話は戻すが、現理事長は前黒ユリボスを倒したほどの実力があり、今だに知られていないが優れた魔法を持っていると言われている。国民からの評判は『ユリのように凛とした美しさがあるが、いつも無表情で近づきにくい人』という感じだ。


「さて、海で何があったか、話してもらえるか?」

理事長はいつもつけていた眼鏡を外し、いつもの無表情で話を始めた。

「はい。今回のことは私に原因があったので、私から話をさせてもらいます。」

柊は、今日あったことを報告し、その後自身の過去について話した。私のことは何も言わず…

~~~~~~~

「ということがありました。…今思えば、あの時理事長に声をかけてもらったからここまで立ち直ることが出来たと思います。

私に何も聞かずに手をさしのべてくださり、本当にありがとうございました。」

柊はソファーから立ち上がり、深く頭を下げた。

「「「………………」」」

私たちはその姿をただただ見つめることしかできなかった。

(((柊はこんなにも重いものを背負っていたのか……)))

柊にかける言葉を……私たちは見失った。


「……とりあえず、顔を上げてくれ」

柊は静かにソファーに座った。

「色々言いたいことはあるが……

私はたまたまあの場面に出会ったから手を貸しただけだから、感謝する必要はない。」

「っ!しかし「だ~か~ら~そこまで気にするな!」……え?」

理事長にむっとしたような表情がでていた。

「こっちがそう言っているんだから、それでいいだろ?」

「は、はい…」

「きみたち、あんだけ戦ったのなら怪我はあるはずだろ?本当に大丈夫か?」

「「「「は、はい」」」」

「……じゃあ、桜君の制服に血が滲んでいるのはなぜだ?」

「!(しまった。魔法のために斬った手首から出た血が制服に滲んでいるのか……白い制服だから尚更目立つ)これは返り血ですので「ほーー」っ」

そう言うといきなり私の手首を掴み袖を少し上げた。

「……………………………見た感じ、怪我しているようだが?」

理事長はしばらく間を置いてから私に問い掛けた。

「(ヤバい理事長に言い訳しないと)」

と言うのも、私は国に治癒魔法保有者だと言ってはいるが、名前まで明かしていない。私的に隠していきたいので、どうにかしないと……

「…はぁ~じゃあ、俺から言うからな

……俺の固有魔法は、相手の目を見ることで相手の心を読むことができる。ということで、俺に隠しごとは出来ないぞ。」

?…………………

「「「「こ、心が読める?!!!」」」」

「ああ。普段は眼鏡をつけることで魔法を使えないようにしているがな」

いつもの無表情では考えなれないぐらいの(黒い)笑顔で、目を私に向けていた。

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