11すみれという生徒3
桜視点にもどります。
すみれは儚げな笑顔を顔に浮かべて、私たちに謝罪した
その笑顔は、昔見たことのあるものだった
私はこの笑顔は嫌いだ
大嫌いなのだ!!
でも…だから私は、この笑顔を浮かべた人を放っとく訳にはいかなかった
その人を救うために…
その人を守るために…
その人とまた会うために…
あの日と今日は全く状況は違うのに……
「約束する」
あの日のことが昨日のことのように…私は鮮明に思い出していた
そして、あの日の事を悔やみながら、ベッドから出たすみれに、私は下を向いて言った
「そんな顔をしないで…
悲しい笑顔を浮かべないで……」
私は固まったすみれの前に立ち、すみれ色の目を見た
「…何か悩みがあるなら私たちに相談してほしい…
もっと私たちを頼ってほしい…
(私はすみれのことを何も知らない
両親と何があったかは知らない
…でも、今、すみれが辛いと感じていることは分かる)
今、すみれが無理をしていることは、私は分かる
何がすみれをこんな目にしているのか、教えたくないなら私はそれでもいい…
でも、今みたいに………………
無理だけはしないでほしい!」
私はこれ以上何も失いたくない、という自分勝手な願いですみれを引き留めようとした
私は涙がこぼれそうだったので、すみれに抱きついた
「…泣きたいなら…おもいっきり泣いて!!
辛いなら辛いって言って!!
私はあなたのどんな気持ちでも受け止める
…………だから無理して…
笑わなくていいんだよ」




