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第十七話

 侯爵家の私兵と、日本神国の兵士。月明かりだけが頼りの闇の中、両者は一進一退の攻防を続けていた。

 マズルフラッシュと魔力光が場を染め上げる。遠距離から銃によって攻撃をしかけてくる日本神国に対し、侯爵家側は得意の近距離戦に持ち込めない。

 代わりに地の利は彼等にあり、結果戦況は五分と五分。あるいは侯爵家側が若干押されている、という状況であった。

 膠着した戦場に、日本神国側の指揮官――『直海将太』特務中尉は唇を引き結ぶ。


(予想以上の抵抗。大尉との連絡も途絶えた。全く、どうしてこう上手く行かない? 楽な任務ではなかったのか)


 此処は王都の一角。時間を掛ければ異常に気付き増援がやって来るだろう。

 そうなれば、いかに優れた科学力を持つ日本神国軍であろうとも無事で居られる保障は無い。元より隠密行動という事で数も少ないのだ、僅か二十二名の兵士で都市一つ分の敵を相手にするのは無謀と言えた。


「ちっ、時代遅れの劣等民族共が。仕方が無い、あれを使うか」


 舌打ちし、直海は無線に手を掛けた。

 物陰に潜みながら戦場を窺い、部下達へと指示を飛ばす。


「総員、そのまま牽制しながら態勢を整えろ。『赤冠』を使う。敵が崩れたと同時に一気に殲滅するっ」


 了承の返事を聞きながら、直海はポケットに手を伸ばす。

 取り出したのは手の平に収まるような小さな機械。スマートフォンにも見えるが、一般的なそれよりも無骨で頑強な代物だ。

 彼の太い腕が画面を幾度か操作。最後に出てきた確認のボタンを躊躇い無くタッチして、愉悦に顔を歪ませる。


「ふふ、これで奴等は終わりだ。さあ行け、赤冠!」


 彼の想いに応え、背後に控えていたトレーラーのハッチが開く。

 唸るモーター音。現れたのは全高三メートルに及ぶ巨大な人型兵器。

 まるで一昔前のロボットアニメに出てくるロボを、そのまま縮めたような姿である。名前の通り全身は赤く、両腕には大型銃を、背部には小型ミサイルランチャーを二基装備している。


 そんなものが合計三機。直海の指示に従って、脚部のローラーを回し動き出す。


 滑るようにトレーラーを出た三機の赤冠は、群を成し公爵家の私兵団へと突っ込んだ。両腕の砲から次々と銃弾を吐き出し、飛んでくる魔法を堅牢な装甲で弾いて、一気に距離を詰めていく。


「な、なんだあれは!」

「分からん! だが間違いなく、敵だっ」


 うろたえながらも攻撃を繰り返す私兵団だが、成果は上げられない。

 溜めをつくり強力な破砕弾の魔法を放つが、軽快な機動で避けられる。脚部ローラーによる高い機動性は、赤冠のAIに広い選択の幅を与えていた。

 即ち、受けるか避けるか。弱い攻撃は敢えて受け攻撃に専念し、強い攻撃は避け損傷を無くす。合理的な、機械らしい選択だ。

 そしてその迷いの無さと判断の早さは、赤冠の強さを一段上に引き上げていた。スペック、AI、共に優れた機体が私兵団を追い詰めていく。


 果敢に切りかかってくる者。離れて魔法を放つ者。その全てを的確に対処し、赤冠は場を掻き乱す。

 登場から一分で、五十は居た私兵団の内半数が、何らかの形で戦闘不能にされていた。陣形もズタズタで、残った者達は負傷者を連れて後退するのに必死だ。

 そしてその好機を見逃す日本神国軍では無い。


「今だっ。総員突撃、時代遅れの馬鹿共を殲滅しろ!」


 直海が無線越しに指示を飛ばせば、兵士が機敏に動き出す。

 最早相手に抵抗する力は無い。勝利は決定的。


 の、はずだった。


「我今、招来す。万象凍てつく、氷海の女王」


 知らぬ声、知らぬ言語。

 だから日本神国の兵士達にはその脅威が分からなかった。

 微かに戦場に響いた言霊は銃声にほとんど掻き消され、彼等の意識には届かない。故に止まらない、警戒しない、出来ない。

 その判断が誤っていると悟ったのは直後。


「魔法剣――クノティラス!」


 先頭を行く赤冠が、氷付けにされた瞬間であった。

 一瞬で完成した巨大な氷像に、兵士達の意識が漂白される。

 思わず銃撃すら止めてしまったその隙を彼は見逃さない。


「――ヒュッ」


 短く白い息を吐き、デッドオーバー、マサキ・コウノは駆けた。

 地球の常識では有り得ない速さで以って、瞬く間に標的との距離を詰める。


「う、うわあああああああああ!? あっ……」


 本能的な恐怖に叫びを上げた兵士が氷像と化す。

 隣の兵士が咄嗟に銃口を向けた。だがそのトリガーが引かれるよりも早く、青年の剣が迸る。

 また一つ生まれる氷像。その光景に、一拍遅れて私兵団が歓喜の声を上げる。


「あれは……間違い無い、マサキ・コウノだっ!」

「助けに来てくれたのか。これでいけるぞ!」


 消えかけていた戦意に火が点る。

 負傷者の手当てを優先しながらも反撃の姿勢を見せる私兵団だが、そちらに意識を割く余裕は日本神国軍には無い。

 何故なら今、自分達の真っ只中で『異常な化け物』が暴れているのだから。


「な、何だこいつ。う、動きが見えない!」

「撃ってるのに。当たるはずなのに。どうして突っ込んでこられるんだ!」


 彼等からすれば、今のマサキは正しく化け物だ。

 人知を超えた動きをし、銃弾を避け、時に弾く。それを機械に頼るでもなく、個人の武力によって成しているのだから。

 『地球』にはそんな存在は居ない。魔法など存在しないあの世界において、個人がそれ程の力を持つ事は有り得ない。

 事前に有る程度魔法やそれに類似する力について教えられていたものの、所詮は古臭いファンタジーの骨董品だと馬鹿にしていた彼等には、目の前の現実は衝撃的に過ぎていた。

 瞬く間に兵士の数が減っていく。慌てた指揮官――直海が残る二体の赤冠を向かわせるが、その頃には部隊はほとんど壊滅状態だった。


「糞、糞っ。早くしろ赤冠、奴を殺せ!」


 彼の怒りに応えるように、赤冠が背のミサイルランチャーを解き放つ。

 尾を引き降り注ぐ脅威。爆炎に染まる中庭。その地獄のような環境の中を、人間が生身で駆け抜ける。

 有り得ないはずの光景は、しかしこの世界では現実だ。


「我今、招来す。万象貫く、黄雷の仕手。魔法剣――レイルーン!」


 新たな輝きが剣に宿り、マサキの身体が加速する。

 爆炎を突き抜けてきた彼に発砲する赤冠だが、一刀でなぎ払われる。そのまま正面から打ち下ろし、時代遅れな剣撃が最新鋭機の身体を斬り裂く。

 繊細な内部を電撃が迸り、赤冠は動きを止めた。全身がショート、バチバチと音を鳴らし、活動を停止。


「後一体!」


 気合と共に飛び出すマサキ。

 対する残り一機の赤冠は、弾幕を張る事で抵抗した。限界までミサイルランチャーを解き放ち、ばらまくように銃撃を続ける。

 その全てをかわし、或いは弾き、マサキは跳ぶ。ミサイルを足場に更に高く、赤冠の頭上を取る。

 魔法剣の輝きが夜を照らす。


「今、解放する。神威の雷!」


 刃を覆う黄雷が激しさを増す。

 迎撃の弾丸が放たれるより早く、振り上げた剣は降ろされた。


「貫け――レイルーン!」


 叫びと共に、雷は解き放たれる。

 見上げる赤冠へと降り注ぐ黄雷。それは正に、天から落ちる雷に等しい。

 幾ら電撃対策を施しているといっても、雷の直撃まで想定している訳が無い。許容量以上の雷撃を受け、赤冠はショート。次いで爆散した。


「ありえん……たった一人の人間に、赤冠が全滅だと……?」


 その光景を傍から眺め、直海は呆然と呟く。 

 無意識の内に手は震えていた。有り得ない、有り得てはならないものを見た恐怖。それが彼の身を震わせているのだ。


「夢でも見ているのか、私は。剣と魔法などという御伽噺の産物に、科学の結晶が敗れるだと。そんな馬鹿な……っ」


 幾ら常識が砕かれたとはいえ、呆然と立ち尽くすという行動は軍人としてあまりに愚か。

 その事実に気付いたのは、目前に迫る拳を認識した後の事だった――。


 ~~~~~~


 侯爵家に攻め込んできた敵を無事全滅させ、俺は剣を納める。

 荘厳な庭はすっかり荒れ果て、代わりに幾多の氷像が立ち並んでいた。我ながら悪趣味なオブジェだ。撤去は侯爵達に任せよう。

 一定の警戒は保ったまま私兵団の下へと脚を進める。手放しで喜び、歓迎してくれる彼等に片手で応えながら、俺はほっと安堵した。


(何とかなったか。だがやはり片目を失ったのは大きい。この感覚に慣れるにはもう少し時間が必要だな)


 距離感のずれた視界に苦慮しながらの戦闘は、見た目とは裏腹に楽ではなかった。

 加えて左目も、脇腹もまだ痛む。無傷で勝てたのは、敵が迂闊な突撃で陣形を崩していたおかげだろう。


(だが勝利は勝利だ。敵の指揮官も捕らえられた。侯爵も流石に情報を出してくれるだろうし、これで一気に状況が進むな)


 俺を引き渡しニホンシンコクの信頼を得ようとしたのは気に入らないが、今は流そう。

 兎にも角にも、今この国、この世界を取り巻く状況。それを詳しく把握する事が大切だ。何も分からない状況では俺も組合も動きようが無い。

 無事だった私兵に周囲の警戒と、もうすぐ来るであろう王都の兵士達への説明を頼み、俺は再び侯爵達の下へと脚を戻す。身体は休息を欲していたが、一先ず後回しだ。

 窓からではなくきちんと扉から部屋に戻った俺を、レノアがひらひらと手を振って出迎える。


「おかえり~。心配は無用だったみたいね?」

「まあ何とかな。で、こっちは何も無かったか?」

「ええ、それは勿論。強いて言うなら、彼女がそわそわと貴方を心配していた位かしら」


 ふふふ、と妖しく笑う魔女に視線を向けられ、メモリーの肩がびくりと跳ねる。

 彼女は顔を赤く染め、ぶんぶんと手を振り捲くし立てた。


「し、心配なんてしてないですっ! していたとしてもそれは屋敷のお庭の心配でであって、決して貴方の事なんかじゃあ……!」

「ふふふ。素直じゃないのねぇ」

「ああ、全くだ。俺でも分かるよ」


 女性の心に聡くない俺でも、あれは照れ隠しだと直ぐに分かる。

 微笑ましいものを見る此方の目に気付き、メモリーがつん、とそっぽを向いた。そういう態度が尚更微笑ましく見えるのだが、彼女は気付いていないのだろうか。


「ぅ……うぅ……?」

「こ、侯爵様っ!」


 と、聞こえて来た呻き声と兵士の叫びに、俺達の視線が一気に動く。

 急いで倒れる侯爵の下まで駆け寄れば、彼は荒々しく息を吐きつつも、薄っすらと目を開けていて。


「気が付きましたか? マスマン侯爵」

「ワ、ワシは……そうか、あ奴に撃たれて……」

「ニホンシンコクの手の者達は私が倒しました。メモリーも無事です。それで侯爵、貴方には……」

「分かっておる。全てを、話そう」


 観念したように目を閉じる侯爵を安静の為ベッドに移し。

 軽く人払いを済ませた後、残った俺とレノア、それからメモリーへと、侯爵は静かに語り出す。


「君はもう分かっていると思うが。ワシは、この国を狙う侵略者――ニホンシンコクに協力するふりをして、彼等の内情を探っておった」

「一体何時からそのような事を?」

「もう、一年近くも前になる。突然彼等の使者が、ワシに接触してきたのじゃよ。彼等の国について聞き、始めはその存在すらも信用出来なかったワシだが、彼等が此方を信じさせようと見せてきた技術・兵器の類を目にして、悟ったのだ。こやつらは間違いなくこの国……いやこの世界の脅威になる、と」

「それでスパイを?」

「そうじゃ。咄嗟にその場で協力する意向を示し、後から国の重鎮達や国王様と話し合って、そのまま探る事を決めたのだ。そうして次々と露になっていった彼等の国――ニホンシンコクやその世界チキュウ、そして彼等が保持する技術の数々に、ワシ等は度肝を抜かれていった。彼等の科学技術は、この世界の遥か先を行っていたのじゃ」

「なる程。やはり、そういう事でしたか……」


 とそこで、レノアが「はーい」と手を上げる。


「そのニホンシンコクが此処とは別の世界に存在する、っていう話はソーマから聞いてるんだけど。やっぱり本当なのかしら?」

「うむ。彼等の国は、この世界の上層に位置する世界――チキュウに存在しておる。そこから何らかの手段で此方の世界へと、兵を送ってきておるのじゃ」

「へぇ。中々興味深いわねぇ、それ」


 じゃ続けて、とレノアはひらひら手を振り促した。

 その不躾な態度にメモリーがむっとするが、空気を読んでか口は挟まない。


「話を戻すがの、奴等と関わってきたこの一年で、ワシは多くの情報を得た。最もそれも、奴等からすれば所詮は一部のようじゃったが……」

「ニホンシンコクは資源不足で、それ故にこの世界の侵略を企んでいると聞きましたが」

「それは確かなはずじゃ。彼等は資源に困っておる。最も、輸入によってチキュウの他国から賄っておるからの、資源不足で戦争が出来ないという事は無いじゃろう。暫く戦い続けられるだけの補給線はあるはずじゃ」

「どれだけの戦力があるんです? ニホンシンコクには」

「分からん。総戦力までは流石に把握出来なんだ。だがあの自信からして、相当な戦力を保持しているのは間違いないじゃろう。お主も見た事があるじゃろう? 奴等の持つ奇怪な兵器の数々を」

「ええ……何度か」


 頭の中に浮かぶのは最初に出会ったあのゴーレム。

 それにカルネダン空洞で出会った四足と、先程戦った赤い兵器だ。


「そんなものを、奴等は幾多と所持しておる。また主戦力である銃は兵に行き渡るほど量産され、配備されている状態じゃ。総合戦力の高さはワシ等の想像の遥か上じゃろう」

「戦争は避ける事は、出来ないのですか?」

「無理じゃな。奴等は此方を見下しておる……いや、そもそも同じ人間とすら思っておらん」

「人間とすら思っていない? どういう事です?」

「そのままの意味じゃよ。……彼等がワシ等の世界の事を何と呼んでいるか、知っておるか?」

「いえ……」

「『ファンタジー』、じゃよ。あちらの言葉で、空想や幻想。或いはそういった要素を持つ作品を指す言葉らしい。彼等からしてみればワシ等は、御伽噺の住人という事じゃ」


 常に穏やかだった侯爵の顔が、苦々しく歪んだ。


「科学が進歩し、この世界よりも大きく文明的・時代的に進んでいるあちらの世界では、そんな『剣と魔法の世界』というのは娯楽としては親しまれても、立場としては遥か下……見下す対象なのじゃよ。それこそ同じ人間とすら思わない程にの」

「馬鹿な。どれだけ傲慢な価値観なら、そんな事が……」

「そう思うじゃろう? だが事実じゃ。……確かにこの世界は、彼等の世界に比べて大きく文明的に劣っているかもしれん。じゃがだからといって、人を人とも思わぬ侵略や搾取など、許されるものではない」


 白かった侯爵の顔が僅かに赤く染まる。

 それは多分怒りのせいだ。懸命に生きる自分達を、その世界を、玩具のように見られている事への怒り。

 そしてそれは俺も同じだった。何時も飄々としているはずのレノアすら、薄っすらと不快感を露にしている。

 ふー、と、細い息。


「ワシはそんな奴等の侵略からこの国を守る為、奴等に取り入ろうと努力した。この国の領地内で兵器の実験をする事も、君達……デッドオーバーを狙う事も、黙って見逃した。それどころか協力さえした」

「奴等は俺を、実験材料にしようとしていたようですが……」

「彼等からすれば魔法や呪術、その他属種の力というのは格好の研究対象なのじゃよ。それと同時に、脅威となるかもしれない君達を排除しようとした。一応奴等の中にも、脅威を脅威と感じることの出来る者は居るらしい」


 嘲るように侯爵は笑った。

 それだけでこの人がどれだけ鬱憤を溜めてきたのか、一目で分かるような笑みだった。

 おもむろに侯爵が頭を下げる。


「すまなかった、マサキ君。アグメ火山の件はワシが手引きしたものじゃ。また今回、ワシは奴等に取り入る為、君を売り渡そうとした。謝っても許される事ではないと分かっておるが、それでもせめて、この気持ちだけは伝えさせて欲しい」

「……構いませんよ、別に。怒っていないと言えば嘘になりますが、仕方の無い事だったと理解はしています。ただ一つだけ、許せないのは」

「許せないのは……?」

「メモリーを巻き込んだ事です。こんな血生臭い争いに子供を巻き込むなんて、大人のする事じゃない。そこはきちんと、反省してください」


 俺の言葉に、侯爵は一瞬驚いたように目を見開く。

 その姿が隣のメモリーと全く同じで、俺は不覚にも吹き出しそうになってしまった。

 侯爵がもう一度頭を下げる。ただし俺にではなく、メモリーにだ。


「そうじゃな。本当にすまなかった、メモリー。大人の事情にお前を巻き込んでしまったのは、ワシの至らなさが原因じゃ」

「か、顔を上げてくださいお爺様っ。メモリーは何も……。むしろメモリーのせいで、マサキに迷惑を……」

「それは良いと言ったろ。これでも大人だ。子供の為に身体を張る位、何てこと無いさ」


 そう言えば今度は、二人揃って頭を下げてしまう。

 ああ、どうしたら良いんだこれは。おいレノア、お前笑ってないで何とかしろ。

 不思議と和んでいく空気。と、その温かさを引き裂くように、扉が音を立てて開かれる。

 振り向けば、息を切らした執事さん。


「た、大変です皆様っ!」

「おお、どうしたのじゃそんなに慌てて。何か一大事でも――」

「り、隣国のテレンバジアに、ニホンシンコクが攻め込みました!」


 その報告の衝撃に、俺たちは揃って動きを止めた――。

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