第二話 天才赤子の誕生です(たぶん)
お久しぶりです。
いきなりですが今回かなり短いです。
次はたぶん長いと思います(願望)
「おぎゃああ、おぎゃあああ」
という、赤ん坊の泣き声が響き渡る。
そう、俺である。
自分の中では泣いていないつもりでも、そんなことはお構いなしに泣き続ける。
「エルリア様! 産まれましたよ、元気な男の子です!」
エルリアと呼ばれた女性、いや少女が息を切らせながら返事をする。
いや、めっちゃ若くね? ぼんやりとしか見えないが、多分前世の俺と同じくらいだと思うんだけど。
それにすっごい美人。そこら辺のアイドルとは月とスッポンである。
この人が俺の母親か。
「そ、そうですか……無事に生まれてよかった……」
その言葉で、俺は今の自分の置かれた状況を理解した。
……本当に異世界に転生したんだな、俺……。
と、俺が感慨に耽っていると、扉のようなものからドタドタと足音のようなものが聞こえてきた。
ちなみに、ようなものと言っているのは、産まれたてで目や耳がきかないからである。
まあ一切聞かないわけではなく、ぼんやりと感じ取ることはできるのだが。
「おい、産まれたってのは本当か!?」
男の人が扉をけ破って入ってきた。
たぶんだけどこの人が俺の父親なのだろう。
というか男の人も随分と若いな。前世の俺よりも少し年上くらいだぞ。しかも女の子と同じでびっくりするくらいに美男子だ。そこら辺のジャニーズとかよりもかっこいい。
「ええダリウス。産まれましたよ。元気な男の子です」
「おお、これが私の息子か……」
男の人は俺をゆっくりと持ち上げると、嬉しそうな顔でそう言う。
「それで、ダリウス。この子の名前は決めているの?」
母親が父親に聞く。
「ああ、決めている」
そこで言葉を区切り、俺のことを見る。
「この子の名前は、グレイだ!」
こうして、俺こと、グレイ・ストルリースが誕生した。
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