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真夏の夜の悪夢

よくあるゲームのOPみたいなアレ


いきなり何か強大な敵と戦うんだけど、次々に主人公たちがやられて大ピンチになる奴。


そこでぱっと目が覚める、全部夢…だけどなんてリアルな夢だったんだ…っていうよくあるアレだよ。


あれがやりたかっただけなんだ…、まさかこんなことになるとは………。


~~~~~~~~~~~~~~~~



「ふはははは、勇者よ!どうした、膝が震えているぞ!」


「くっ、これが魔王…強すぎる…!?」


「貴様の仲間はすでに力尽きているぞ!残るは貴様だけだ!!!」


勇者たち全員を俺様の夢にむりやり呼び出して、夢空間でいきなり魔王戦。序盤の負け確定戦闘。これが俺様の夢、魔王のロマンだ。


真っ黒な空に荒涼とした大地。召喚された勇者一行はそのただならぬ雰囲気を感じ取り、魔王たる俺様の姿を見ると不倶戴天の敵を見たとばかりに斬りかかって来た。


ここは魔王城の近所の森をイメージしているが、実際はこんなに格好のいいマップじゃない。魔王城だって天気がいい日もある。ていうか結構天気のいい日の方が多い。洗濯物干す時は重宝するけど、なんか格好つかないので暗澹とした曇り空に変えた。うむ、これよこれ。

こういうマップで雷系の魔法なんかやるとめちゃくちゃ映える。ついついやりすぎて勇者たちを一発で全滅させかけてしまった。シナリオは思いどおりに進む、激しい攻撃に晒され、勇者もそのパーティーも一人一人倒れていく…。完璧に妄想どおり。実に気分がいい。


「魔王…これほどの力だとは…」

如何にもなマッチョ戦士がそれっぽい台詞をいってぶっ倒れる。相手も実はノリノリなんじゃないのかこれって思うくらいいい倒れっぷりだ。

夢の中とはいえ、魔王としての俺様の力は8割は発揮されている、レベル不足の勇者たちなどひとひねりもいいところ、なんの苦もなく圧砕だ。そこで高笑いを決める。完璧。


「くっ…こんなところで……すまん…みんな…」


ついには勇者も力尽きて膝をついた。気持ちよくなれたところで夢終了。今頃、勇者たちは皆飛び起きてしまっているだろう。全員寝不足にする嫌がらせまで出来て最高だ。俺様は昼すぎまで寝過ごしてやるかな。


ふかふかのベッドに寝転んで、二度寝を決ようと布団をかぶり直したあと。俺は重大なミスに気がついた。


見慣れないベッド、というかこれ敷布団だ。天井には古代の神話を不気味にアレンジした絵画が描かれていたはずだが、今目の前に広がっているのは木目の見知らぬ天井だった。


なんか、俺様、勇者の中にいる。俺様、勇者になってる。



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