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詩集 大好きだったひと

はじめてのウソ

作者: 小日向冬子

ほんの一瞬

ピクリとまつ毛が震えただけの

ごくごくわずかな戸惑いも


右頬の温度を0.1℃

下げるほどの

ほんのわずかなあきらめも


なにもかも

キミに

あっけなく見抜かれて


ボクは

ようやくこの世界に

光を見た


おぼえてる?

ふたりが作った球形は

きらきらと回り続け


そのまぶしさに

迂闊にも信じてしまったんだ

そこに永遠があるだなんて


いつだって

揺らめく気持ちの何もかもを

抱えきれないほどの花束にして

キミに贈り続けた


手放しの心が

かえって互いを壊していくことなど

思いもよらないまま


さらさらと

指の隙間からこぼれおちていく

きらめく時間を

少しでもつなぎとめたくて


ボクは

はじめてウソをつく

狂おしいほどにさりげなく


こんなにも

キミとひとつになることを

求めてなんか

いないみたいに

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