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Boy/Meat Girl  作者:
8/9

07

同日、午後のホームルームも終了し、さあ帰ろうか――ちなみに俺は帰宅部だ――というとき。

「おーい、柊ー」

クラスの担任に呼び止められた。

「はい?」

こいつが俺に話しかけるのも珍しい。この教師は弄って面白いやつにしか話しかけないからな。

「今日原休んだろ?重要なプリントがあるから、届けてくれ」

おい、そういうのは普通あんたがいくんじゃないのか。

「俺はめんどくさいし、お前の家が近い」

なんという自己中。マリーアントワネットももう少し自重したろうよ。

「えーと、住所はな……」

おい、生徒の個人情報をそんな簡単に公開していいのか。曲がりなりにも女子だぞ。

ザルのレベルじゃない。もはや中空だ。

「わかりましたよ……」

はぁ……。

「よしっ、頼んだぞー」

用が終わったとばかりにさっさと去っていく。

――この人は本当に教員免許を持っているのだろうか。真剣に考えてしまう。


と、言うわけで、帰り道。担任に渡された住所の場所を探してあるいている。

どうやら本当に俺の家の近くだったようである。

十字路を自分の家とは違う方向に曲がる。

その後、二分ほど歩くと、目的の場所についた。

四階建てのマンションである。栞の部屋は302号室らしい。

エレベーターを使うのもなんなので、階段で三階まで上がる――ちなみにエントランスにキーロックはなかった――。

「ふぅ」

部屋の前まで来て一息。あとはプリントを渡してさっさと帰るだけである。

チャイムのボタンを押すと、ピンポーンと馴染み深い音が響き、あとに続いて声が聞こえた。

「はーい」

?、デブスの声ではない。家族か誰かだろうか。

しかしどこかで聞いたことのある声である――

そんなことを考えていると、ゆっくりとドアが開かれた。


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