魔神部長
魔神部長のご帰還だ~
みんなの憧れ、魔神部長が来た。
「業務連絡~、今日、400年ぶりに魔神部長が、帰還するよ~。
邪神様の言葉に、魔王たちは歓喜した。
「やっと終わったっすね~。」
「あの現場、マジで勇者弱かったもんな。何代目だっけ?」
「たしか、18代目であるな。」
「結構、掛かったね~。」
「でも、魔神部長、ぱねぇっす」
各々で騒ぐ魔王。
「はい、じゃぁ、来てもらうよ。」
パンパンと手を鳴らし、ドアの向こうから、イケオジが入ってくる。それと同時に、歓声と拍手が沸き起こる。しばらく歓声を聞きつつ、辺りが静まり返ると、
「えー、この度、無事、倒されました魔神部長です。」
イケオジ、イケボの挨拶が始まった。
「私は、部長に就任してから、600年。今回の仕事は、大変過酷なものでした。四天王を倒せない勇者。崖から落ちて、帰ってこない勇者。一番ひどかったのは、RTAするとか言い出して、セーブせずに最後の四天王に破れ、始まりの村に戻る者もいました。」
魔神部長の挨拶は続く。
「やっぱり魔神部長、素敵よねぇ。」
「魔神部長、妖精課の妖精女王さんと、いい雰囲気らしいわよ。」
「ショック~、でも、あの二人なら、お似合いか~」
などと、退屈になった魔族、モンスターたちが、こそこそ話し出す。
「と、いうわけでして、先日、帰還となりました。また皆と一緒に、仕事が出来ることを大変嬉しく思います。」
拍手が鳴りやまない。壇上から降りた魔神部長は、魔王部のテーブルに座った。
「えー、というわけでして、今日は、我が社始まって以来の、快挙を達成しました魔神部長を労う意味も込めまして、かんぱ~い!」
パーティが始まった。それと同時に、魔神部長は、美女たちに囲まれている。
「魔神部長、モテモテっすね~」
「うちのエースは、今も魔神部長だからね。」
「負けてらんないっす。」
「おっ、魔王Cくん。いいねぇ、その意気込みだよ。」
魔神部長がいた。
「あっ、魔神部長、おつかれっす。」
「お疲れ様です。」
「うんうん。お疲れお疲れ。飲んでるかい?」
「はい。活躍は、10年会議で聞いてました。本当にお疲れさまです。」
「君たちも、大型案件取れるように頑張るんだよ。困ったことがあったら、いつでも言いなさい。」
魔神部長は、二人の肩を叩いて、行ってしまう。
-バルコニー-
「おっ、魔神部長、おつかれ~。」
「邪神様、お疲れ様です。」
二人は手すりにもたれ掛かる。
「大変だったね~。」
「いえ、邪神様や魔王たちのおかげで、今回は乗り切ることができました。」
「我たちは、何もしてないよ~。魔神部長が諦めなかったからね~。」
「ただ、この400年で感じたのですが、最近の神側は、少し怠慢が過ぎるような気がします。」
「そうだね~。向こうには言ってるんだけどね~。噂だけど、今は魔王がいない仕事もあるらしいんだよね~。」
「まさか、そのような世界があるのですか?」
「スローライフだったかな~。」
「我々は時代遅れなのでしょうか?」
「そんなことないと思うよ。時代ってのは、追いかけるんじゃなくて、自分で切り拓いていくもんだよね~。なんちって。」
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