新人魔王
魔王って演技力も大事だよね。
「勇者よ。我と世界を支配しようではないか!」
「断る!俺は、世界を混沌に陥れたお前を許しはしない!」
(いや、世界がやばいのって、俺たちのせいじゃなくて、食料不足だけどね。)
「くらえ、女神の祝福の力、究極剣技アクダケヨクキレル!」
魔王の間が光に包まれる。
「その力は!ぐわー」
”はい、新人魔王くん。転送するねー。”
-株式会社アクヤク-
新人魔王が転送される。
「新人魔王くん、おつかれさん。はい、コーヒー。」
「ありがとうございます。邪神様、今回、どうでした?」
「んー、最後のぐわーが、ちょっと堅かったかもね。こう”ぐわー”じゃなくて、”ぐわぁぁぁ”のが良かったかもしれないね。」
「こうですか?ぐわーぁ」
「違うよ。ぐわぁぁぁだよ。」
「難しいですよ。また練習します。」
「頑張れ、頑張れ。でも、あんまり気負いすぎないでね。新人魔王くん、この前まで森林モンスター部だったんだよね。あそこから、魔王部になるなんて、800年ぶりの大快挙だよ。」
「いや、自分はまだまだです。」
「謙虚だね。君は伸びるよ。その気持ちをいつまでも忘れないようにね。じゃぁ、おつかれさん。」
「お疲れさまでした。邪神様の転送、今日もしびれました!」
邪神は、照れくさそうに手を振って、部屋を出ていった。
「新人魔王さん、まだ部屋います?」
「あっ、サキュバスさん。もう出ます。」
新人魔王は、そそくさと準備をする。
「新人魔王さん、素敵でしたよ。」
サキュバスが耳元で囁く。
「い、いや。自分はまだまだです。」
「今夜、一杯飲みません?」
「じ、自分はこれから、断末魔の練習があるので、嬉しいですが、また今度!」
新人魔王は慌てて、出ていった。
「あぁ、新人魔王さん、可愛いわぁ~」
サキュバスに狙われる新人魔王くんであった。
読んでいただきありがとございます。
魔王が絶滅しないよう、応援のほど、よろしくお願いします。




