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08 二日目、朝


 おや、こんなに早く目が覚めちゃいましたよ。


 昨日の晩ごはんのおかげで元気があり余っちゃってる感じなのでしょうか。


 旅先でも槍の鍛錬は欠かさず、と言いたいところですが、実のところはお腹が空いて目が覚めちゃったわけで。



「おはよう、モノカ」


「おはよう、アイネ」


「おはようございます、モノカさん。 旅先でも朝の鍛錬とは、さすがです」


「おはようございます、シスカさん。 実は空腹で目が覚めちゃったのです」


 夜通しの見張りだったのに、アイネもシスカさんも普段と変わらずきれいなのは、なぜなのですかね。



「その素晴らしい身体の維持のためです。 健啖は健康な身体の元、ですね」


「あちらの世界では、痩せの大食い、などと言われておりました」


 そうなのさ、ちび・やせ・ストーンの三重苦、なのですよ。



「ある種の女性たちなら、とてもうらやましがりそうな言葉ですね」


「シスカさんのような健康的な身体が、一番うらやましがられると思いますよ」


 本当にきれいでスタイル抜群、しかもお色気完備。 うらやま。



「健康的と言ったら、アイネさんでしょう」


「アイネの場合は、チートといいますか、神さまからひいきされてるといいますか」


「私?」


 とぼけた顔をしておりますが、昨日の夕飯を誰よりもがっつり食べちゃってるんですよね、この娘さんは。



「どんなにスイーツを食べてもその体型を維持できるなんて、世の女性たちから非難されてもしょうがないでしょ」


「私だって、ちゃんと毎日の鍛錬は欠かさないんですからねっ」


 確かにシャドーボクシング的なエクササイズを毎日欠かさずやっておられますが、隣であの活きのいいぷるんぷるんを見せつけられる私の気持ちも少しは考えて欲しいよ。



「では、三人で朝食前の運動でも」


「望むところですっ」


 まってろ朝食、お腹をすっからかんにしてやるぜ。



「私は、遠慮しちゃおっかな」


 アイネめ、逃げられましたよ。



「では、軽く組み手でも」


「喜んでっ」


 朝練の良いパートナーが出来たと最初は喜んでいたのですが、薄手の冒険者服って、中のアレがそれはもう元気良く揺れちゃうわけで。



「参りましたっ」


 身体よりも先に、心が降参しちゃったのですよ。



「お母さんたち、朝ごはんできたよっ」


 ありがとう、マクラ。


 とってもナイスなタイミングです、我が娘よ。



「組み手で負けた罰として、モノカさんはカミスを起こしてきてください」


 朝練の汗かアレな冷や汗かは分かりませんが、濡れ濡れの姿で起こしに行くのは、まさに罰ゲームですね。



『おはようございます』


 なぜか小声で、カミスのテントに侵入する私。


 アランさんだったらエッチなハプニングでも起きたのでしょうけど、私にはそんなもんは無縁もいいとこですからね。



「おはようございます、モノカさんっ!」


 はて、カミスが目を逸らして固まっちゃいましたが。



「あのぅ、出来れば着替えた方がよろしいかと……」


 着替え?


 って、汗で濡れ濡れどころか透け透けっ!



 エッチなハプニングって、コッチかよっ!



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