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07 初日、夜


 ちっちゃな娘さんペアの力作晩ごはんで、みんな大満腹の大満足。


 なんかやたらと身体が火照っちゃうのですが、


 これからお休みするのにこんなに元気もりもりになって、みんな大丈夫なのかな。



 今回の旅のお泊まりは、みんなそろっていつもの一軒家テントで。


 なのですが、カミスが必死に抵抗しまして、どうしても自分で持ってきた私物の小さなテントに泊まるそうなのです。


 確かに、『空間』内の居間的な大部屋で夜の見張り番ふたりを除く乙女8人がざこ寝している中に、男の子がひとり放り込まれたりしたら、まあその、エラいことになるのは間違いないわけで。



「なるたけ焚き火のそばで起きてるようにしますけど、寝ちゃったらごめんなさい」


 大丈夫ですかカミス、うかつに眠ったらお姫様抱っこされちゃいますよ。


 というわけで今日の見張り番は、アイネとシスカさんとカミス、です。



「シスカさんって、リリシアさんと同い年でしたっけ」


「そうだな、『王国騎士団の純白の無双華』とは、いろいろと比べられたものだ」


「へぇ、リリシアさんにそんな二つ名があったんですね」


「一度手合わせしてみたかったのだが、彼女はアランさんたちと城を出てしまってな」


「奥さまになっても凛々しさは変わらず、ですよね」


「とても幸せそうなご夫婦で何より、だ」


「シスカさんにも、結婚の申し込みがすごかったって聞いてますよ」


「むしろエルミナの方がすごくてな、今のエルミナの幸せな暮らしの事を考えると、城での私とクリシア王妃様の必死の闘いも無駄ではなかったのだと、誇らしくもある」


「シスカさんも、カミス君と一緒だとすごく幸せそうですよ」


「不思議なものだな。 ほんの少し前までは、このような平穏な暮らしを過ごせるなどとは夢にも思わなかったものだが」


「カミス君のおかげ、ですね」


「全くだ、と言いたいところだが」



「zzz」



「お休み中、ですね」


「こんな旅先で風邪でも引かれたらかなわん」


「すごく安心しちゃってる寝顔ですね」


「zzz」


「あちらの世界の男性というのは、どうしてこうも無防備なのだろうか」


「たぶんカミス君とシスカさんだからですよ」


「モノカさんは軽々と抱き上げていたようだが……」


「乙女の腕の見せどころ、ですよ」


「……しょうがないな」


「zzz」ひょいっ


「早く私をエスコート出来るくらいになってもらいたいものだがな」



『いいな、シスカさんたち。 やっぱり、ちょっとだけうらやましいかな』



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