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16 三日目、朝


 朝、軽く鍛錬を済ませてから朝食。


 クリス特製、いのししと野草のサンドイッチ、とても美味しかったです。


 野営撤収後、いよいよ目的地へ出発。


 お昼前には到着して、湖のほとりでゆったり出来そうですね。



「ユイさんから、素晴らしい場所だと伺ってます」


「人里離れた大きな湖のほとり、彼方にはアルセリア城、まさに絶景、だそうですよ」


 いろいろあったけど、旅の締めくくりに存分にまったり出来そうなロケーション、楽しみですね。



「その、もしかして、モノカたちは水着とかは……」


「……見たいのですか」


 ふとよみがえるアレな記憶。


 そりゃあ水着くらい『収納』に常備してますが、ねぇ。



「ごめんなさい、調子に乗っちゃいました」


「ちなみにカミスは水着の用意は」


 ごくりっ



「えーと、一応……」


「……」


 いかん、これ以上は踏み込み禁止プレイスッ。



「そのっ」


「まあ、そのうちにってことで、今はご勘弁」


 話を戻せたかな。



「あの丘を越えれば、湖が見えそうだね」


「楽しみですね」


 よっしゃ、乙女の平穏は保たれましたよっ。



 小高い丘の細い道を登り切り、眼下に広がるその景色。



「うわぁ……」



 アレですね、いろいろ舐めてましたよ。


 アルセリア王国でのユイメイア姫の人気とか、


 アランさんと姫さまの馴れ初めエピソードの人気っぷりとか。



 湖のほとりがですね、


 一大観光地と化していたのですよ。



「プリンセスまんじゅう、いかがっすかー」


「只今、似顔絵絵巻物のカップル割り引き、承っておりまーす」


「ご宿泊はこちら、湖畔の宿へどうぞっ」



 一同、唖然。


「お母さん、ここで合ってるの?」


 そうだよ、マクラ。


 その証拠に、例の小舟が立派なステージに飾られているよ。



「ユイさんが見たら、どう思われますかしら」


 その通りですよ、エルミナさん。


 大切な思い出の場所がこれでは、ねぇ。



「暴れないでくださいね、モノカ」


 どうしよう、ノルシェ。


 やり場の無いこの気持ち、槍だけに。



「カミスパパ、みんなでおまんじゅう食べよっ」


 ハルシャちゃん、楽しそうですね。



「すみませーん、プリンセスまんじゅうを11個ください」


「12個入りで1箱ならお得ですよっ」


「じゃあ、1箱ください」


 カミスも、なんだか楽しそう。



「あそこの芝生で、みんなで食べませんか」


 そうだね、せっかくだから楽しもうか。



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