ぷろろーぐ
はじめましての方々ははじめまして、他の作品も読んでくださっている方々はこんにちは(若しくは、おはようございますorこんばんは)お久しぶりの星降です。
他の作品も読んでくださっている方はご存知かと思いますが星降は結構な失踪犯なので今回の抱負は失踪しないことです。
前置きが長くなりましたがよろしくお願いします。
ここではない。けれど、どこかにある世界。
かつてその世界には多様な魔法と豊富な魔力を扱う"魔女達"が居た。
しかし、"魔女の国"が滅ぼされると"魔女達"は方々へ散り、今では"魔女の血"も薄まった。
残ったのは毛先に煌めく虹の輝きと1つか2つ扱える程度の才能と人よりほんの少し多い魔力のみだ。
◇◇◇
「身分証明書の提示をお願いします。」
私はベルトポーチから旅行許可書を取り出した。
「どうぞ。」
「拝借します。……オーシャの国・ルムロクの町のアン・シューガルさん19歳ですね。はい、問題ありません。」
ちらりとこちらと写真を見比べて毛先の虹に一瞬目を止めて驚き、気を取り直してから証明書を返してくれる。
「失礼しました。ようこそ、シュプールの街へ。どうぞ、お通りください。」
門を潜ると同時にふっとある街を思い出した。