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自己紹介

「ちなみに聞きたいことが有るんだが。

最初から俺を誘うつもりだったみたいだが、どうしてだ?」


勇者パーティと肩を並べて歩きながら、素朴な疑問を投げかける。

まあ、そんなに長居するつもりは無いが。

おっぱい揉んだら速攻で出て行こうと思っている。


あ、すぐには揉まんぞ?

こういうのはシチュエーションが大事だからな。(童貞の浅い考え)


「正直に言うと、貴方の所有するスキルが欲しかった」


「……どうしてそれを?」


勇者の吐露に対して、俺はいざという時は逃げ出す為に、足に力を溜めておく。


「私のスキル、『ステータス看破』によって偶然貴方が『収納達人』のスキルを持っていることに気付いたの。

勝手に覗いたのは謝る。ごめんなさい」


なるほど。

収納スキルは旅において有ればかなり有利になる。


収納スキルは基本の収納(ストレージ)から始まり、収納玄人(プロフェッショナル)収納名人(エキスパート)収納達人(マスター)と続く。

その更に上に収納王(キング)が有るけど、一般には知られていないので省く。


その中で俺は収納達人(マスター)のスキルを現在保有している。

それを勇者がステータス看破で見つけたのだろう。


ステータスを見ることが出来るのは極限られた人間だけなので、今の俺じゃ見る事は出来ないが、確か俺は現在レベル1相当の強さだったはず。

それをわざわざ誘うからにはスキル目当て以外では考えられないか。


「収納スキル目当てか。それで荷物持ち、ね」


「勿論報酬は払う。お願い。今の私達には貴方がどうしても必要なの……

私達のパーティには足りないものがあるの」


切実そうな目で勇者は俺に懇願する。


「とりあえずお前らの名前と職業を教えてくれ」


短い期間だろうが、これから一緒に旅をするのだ。

一応覚えておかねば。


「あ、あと足りないものってなんだ?

勇者が前衛として魔法使いと僧侶が後衛だから盾役が欲しいってことか?

俺は前衛はしないぞ?」


俺は補足しながら、気になる部分を指摘した。


「私はリアム、前衛なら私ができます!」


そう元気よく名乗りを上げたのは、ミニスカート丈のシスター服を着た活発そうな少女だった。

リアムと名乗った少女の年齢は見た感じ12才くらいか。

肩口位までの柔らかそうな金髪は、日の光と溶け合って幼いのに神聖な雰囲気を醸し出している。


僧侶で近接戦闘もこなせる。

俗に言うモンクという奴か。

なるほど。


だから彼女はシスター服なのに動きやすいミニスカなのか。

スリットの入った修道服は可動域が広く、ついでに太ももがちらりと見えて扇情的だ。



「ちなみに回復魔法は使えません」


ん?えっ?


(いや、攻撃特化というやつか。前衛の不足から回復を勇者と魔法使いで分担して役割を考えたんだな。なるほど)


そう納得して次の自己紹介を待つ。

次は魔法使いのお姉さんの番のようだ。


目深に被ったつばの広い帽子から覗く髪は美しい黒い長髪で、光の加減により綺麗な深緑色のようにも見える。

豊満な肢体と豊満な肢体。

そして、豊満な肢体の女性だ。



「私は魔法使いのレプレプロギス。

得意なのは物理攻撃だ。」




(なるほど。なるほど…?

あれか、魔法で味方の物理攻撃を強化するとか──)




「魔法は使えん」



???




「待てえええええい!!!

なんなん?なんで?僧侶と役割かぶってね?武道家でいいじゃん」


思わず叫んでしまった。



「近接苦手そうな魔法使いが近接するのが良いんだろ。ロマンだろう?」


むふー、とドヤ顔を決めるレプレプロギスさん。

魔法使えないのに魔法使いって…



後衛勇者だけかよ!



次は勇者の自己紹介だ。

上等な絹のような美しいさらさらの銀髪を風にたなびかせながら、小さな口を申し訳なさそうに開く。

その胸は平坦であった。


「勇者エロムニス、です…

雑用兼荷物持ちです…」




?????



雑用兼、荷物持ち?

前衛ですら無かった…!


っていうか勇者が荷物持ちって…



普段なら急に敬語になったことや名前にエロが付いているのを突っ込むところだが、それどころではない。


ひょっとして俺はとんでもないパーティに入ってしまったのでは…?

俺の脳裏を一抹どころではなく100抹の不安がよぎった。

スキル情報補足


収納ストレージ

収納可能量:30個

収納有効範囲:手のひらの上(所有権が自分にある物)

取り入れに少し時間が掛かり、手が使えない場合は足元に取り出した物が置かれる

生物ではない軽い物のみ有効



収納玄人プロフェッショナル

収納可能量:50個

有効範囲:手に触れているもの(所有権が自分と仲間にある)

取り入れに若干の時間が掛かる

取り出す際の場所は体に触れていればどこでも

重さはおおよそ一般男性が片手で持ち上げられるくらいと言われている

生き物は不可だが死体や植物ならば収納可能


収納名人エキスパート

収納可能量:100個

有効範囲:半径5メートル以内の手に触れている物(所有権が自分と自分の仲間、友、家族などにあるもの)

取り入れは瞬時に可能

取り出す際は自分を半径として1メートル以内ならどこにでも出せる

大きさは両手で持ち上げられる程のもの

自分もしくは仲間がテイムしている小さめの生き物であれば収納可能



収納達人マスター

収納可能量:500個

有効範囲:半径10メートル程度で手に触れている必要はない(自分と自分の知り合いに所有権がある物。所有権不明のものも収納可能)

大きさは5メートルくらいのものまでで、重さもかなり重い物でも可能

小さな生き物、もしくは意識の無い生き物であれば5メートル程の物まで収納可能


収納王キング

収納可能量:1000個

有効範囲:視界に入るものなら可能。相手の持ち物でも格下のものであれば判定により収納可能

大きさは正確には不明だが小さな山一つ収納したという伝説がある

生物や形の無い物すらも収納可能


収納神ゴッド

???

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