大寒波が襲った朝に
外に出ると、冷たい空気が一瞬で私に突き刺さる
見える景色は、所々に雪が積もっていて白ばかり
前日までは透明だった吐く息も、今日は白に染まっていた
息を吸い、一気に吐き出す
今の私に精一杯のため息だ
やはりその色も白い
最寄りの駅に行くと、
『本日は積雪により、電車の運行を中止しております』
ならばしょうがないと一歩を踏み出す
一面真っ白の世界を踏みにじるように一歩、また一歩
ふと振り向くと足跡は灰色に染まっている
綺麗だったはずの世界を汚している、そんな気がしたが、
「人間だからしょうがない」
そう一人つぶやいて、また一歩を踏み出した